第21話 歯車は揃った。

俺が雫に告白した後、二人で寄り添っていると店長に呼ばれ、ビクってなりながらもそのまま仕事を再開した。

その時に店長がははーんって言いそうな顔をしていた。察したな・・・


そして仕事をしている間。俺は佐藤と雫の二人から見られていた。

佐藤はこっちをチラチラ見てくる。きっと中で何があったのかを知りたいのだろう。

そして雫は頬を赤く染めながらこっちを見ている。目にハートを浮かべながら・・・

店長は・・・うん。なにも変わった様子はない。


休憩時間になると佐藤が近寄ってきた。

「あなた、しずちゃんと何があったの・・・?」

佐藤のその発言に俺は少し笑ってしまう。


しずちゃんて・・・フフッ。可愛いあだ名。俺も今度呼んでみようかな。


そんなことを考えながら俺は佐藤の質問に答える

「何があったか・・・。まぁ何かはあったなぁ」

と俺が返すと、佐藤が

「詳細を教えてよ!!!昔に何があってさっきどうなったのか!!」

そう言ってくるので仕方なく、過去の雫のこと、そして控室であった話。告白したことを話した。


話が終わった時。佐藤が焦った様子で

「大丈夫なの!?姫乃さんが反対しない??まぁ・・・・大丈夫なのかなぁ・・・姫乃さん河上くんにはめっちゃ甘いし。」

そう言ってきた。てか佐藤は俺を引かないんだな・・・


「佐藤は俺のことを引くと思ってたよ。二股宣言したわけだからね」

俺がそう言うと佐藤が、

「実際少しん~って思ったよ。でも河上くんがあまりにも真剣にこっちを見て、本気なんだなぁって思ったら、なんにも思わなくなった。」

と微笑みながら言った。


俺はそんな佐藤を見て、少し安心した。

「まぁ姫乃さんには土下座するよ。」

俺がそう言う。佐藤は真顔で、

「そりゃそうでしょ。二股宣言したんだからそれぐらいしなさい。」

と低い声で言ってきた。怖いです佐藤さん。


その時に佐藤が、

「そっかぁ。しずちゃんがいつも言ってた人って河上くんだったんだぁ・・・」

そう言ってたことを俺は気にしなかった。


そんな感じで佐藤と話していたら雫も寄ってきた。

「なんの話をしてるの?」

そう言った雫の目は少し腫れていた。それを見て俺は少し辛くなる。

「あぁ!しずちゃん!河上くんから色々聞いていたところなんだよぉ!」

「じゃあ僕と正徳くんの話も聞いたんだ・・・///」

と佐藤が雫と話していた。雫って俺と居るときは私って言うけど誰かがいたら僕になるんだな。なるほどなるほど・・・


佐藤と雫はコソコソっと俺の方を見ながら話をしていた。

「しずちゃんって河上くんのどこに好かれたの?(ボソッ)」

「ん~全部かなぁ・・・(ボソッ)」

と話していた。俺にも聞こえてしまっているがな・・・・


少し経ちまた仕事をしていた。

そして、店長が言った。

「今日はもう終わりだ。3人ともありがとう!」

そう言って店長は俺に10000円をわたしてくる。

「え?なんでこんなに?」

そう俺は5時間しか働いていないのだ。なのになんで10000円なのか・・・

「フフッ。まぁわかるだろう?」

そういった店長はじゃあまた来てねぇと言った。

それはつまり今後もバイトを頼むとのこと・・・・


心の中ですこし微笑んだ俺と彼。

その時、彼が話しかけてきた。


『正徳。さっき姫乃さんと夢で会ってきた。』

急に彼がそう言ってくる。当然俺は驚く。

『それで姫乃さんが俺になんか名前をくれたんだ。正ってね。』

正・・・・そうか正か。じゃあ今後はよろしく父さん。

『やめろ。正って呼んでくれ。』

わかりましたよぉ・・・・で?何を話したんだ?

『え?秘密。』

教えろよぉぉ!!気になるじゃん!!

『そんなことよりいいのか?雫を忘れてるぞ?』

あ・・・・


俺は慌てて雫のもとに駆け出し

「ごめん!雫!!考え事してて!!!」

そう言うと、雫は頬を膨らませて言う。

「いいですけど?気にしてませんもん!!」

可愛いんですけど。俺の雫可愛いんですけど。

「気にしてるだろぉ・・・・まぁ一緒に帰ろうぜ?」

「はい!帰りましょう!!」

俺らがそんな話をしていると、

「私も忘れないで欲しいなぁぁ?お二人さん」

佐藤がジト目で見てきた。

「ごめんごめん!!一緒に帰ろう・・・な?」

そう言って3人は帰り道を歩いた。

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どうも皆さん!!!マヨきゅうりです!!!


次はついに・・・・?


次の話もぜひ楽しみにしていてください!!

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