フェルとエリザ
神獣フェンリルと神獣フェニックス、憧れだったなぁ┅
大きくて風になびく銀色の毛並みが美しくて賢く強く優しいフェンリル┅┅
不死鳥と言われ謎多き怪鳥とも言われるが害を成さない
神獣足る所以はなんと言っても病気、疫病に見舞われた町や村を癒しと回復で治した伝説┅┅
(あれ程言うたではないか!このバカモン!)
(だってヒト種なんだもん!まさか神様が世話せてるとか知らないわよ!)
(だからと言って我を巻き込むな!)
(何よ!自分だってヒト種などがここへ来てるって怒ったじゃ無いのよぉ!)
(それは┅だから!我とお主の違いだなぁ┅)
コソコソと何やら言い合いをしてるのを世界樹の爺さんはムカムカと我慢してるのが分かるがぁ┅
「なぁ!俺の事は爺さんに聞いただろ?ならば仲良くしようじゃないか?」
『この戯けめっ!何が神獣じゃ!もう少し思慮を働かせい!バカモンがぁ!ジョウを攻めてたらこの辺りは焼け野原か消滅しておったわ!相手の力量もわからんとは情けないのぉ┅』
イヤイヤ!それは無い!そんな力は待ってませんってば!
『『ご免なさい!』』
「アハハ、随分と仲が良いんだね?やはり神獣同士だからかな?」
『まぁ共に永き時を生きて来たからか其れなりに仲は良いだろう』
『ウフフ♪1000年以上生きてると、知ったモノは居なくなるのよ、でも彼は昔から変わらず生きてるからまぁ腐れ縁ね♪フフ』
「1000年以上も!凄いな!」
『まぁ外で立ち話もなんじゃ、祠の中で話をするぞ、フェニックスは変化出来るじゃろ?フェンリルは┅変化は嫌いじゃったな、ならば小さくなるのじゃ、早う中へ入れ』
ん?変化?って?┅┅イヤイヤ!それは駄目だろ!でも┅┅眼福!
フェンリルはシュルシュルと5mも有る巨体をゴールデンレトリバーくらいに小さくなったけど!
フェニックスさんや!なんで?
それは!どこぞのモデルさんですか!なんでヒト!
それもまぁ仕方ないかぁ┅裸なんですけど?
『久しぶりに変化したら少しは成長したのかしら?胸が大きいわね┅┅』
確かに大きいですぅ!でも綺麗なおっぱいですぅ!
粒々も小粒のピンクで素晴らしいですぅ!
そして括れたウェスト!そのお尻はとても好きの部類だし!なんだ!そのぉ大事な所は綺麗なピンクで筋が!
ずっと精霊達のツルツル股間ばかりだったから┅┅
メチャクチャ刺激的!ですぅ!
「マテマテぇい!とにかくこれを巻き付けて!早く!」
マジックバッグからバスタオルを投げ渡し先ずは裸を阻止しなければ!
『まぁ!ウフフ♪なぁに?この女型が珍しいのかなぁ?』
『バカモン!その姿が恥ずかしい事だと知らんのか!その布を早く巻くのだ、ヒト種は裸などでは相対さんものだ!』
『だって仕方ないでしょ?変化すればこうなるのは当然なんだもの、世界樹が変化しろって言うからよ』
「そのぉ┅貴女みたいに綺麗で見事なスタイルだと目のやり場に困るって言うか、見惚れてしまうって言うか┅だから困るんです!」
『ウフフ♪私が綺麗?そうなの嬉しいわ┅┅分かったわ、これを巻けば良いのね?どうかしら?これなら良いでしょ?ウフフ♪』
「┅┅┅ええまぁ~(かぁあ!胸がはみ出すのか!お尻も何とも言えない!チラチラ尻が出てるし!)後で服を渡しますから」
『服?ヒト種が纏ってる物ね?私にプレゼントかしら♪その服ってのを着けた事がないのよ、嬉しいわ♪』
「はぁ?じゃあ下着も用意しないと、って?じゃあ何時も裸のまま?」
『そうねぇ?滅多に変化とかしないから何時もこのままよ、まぁ今日は特別だから♪』
そんな騒動も有りまして┅でもなんて素晴らしいんだ!
フェニックスの化身だからかな?
気品があってお姉さんタイプで!長い茶髪が胸を隠してるから少しは助かったが┅
問題はあの大事な部分なんだよなぁ?あれは完全にヒトと同じだよね?
まぁ生殖器がフェニックスに有るのは当然だからそうなるのか?
不思議だ!
『先程話したが、ジョウはこの星へ転生した前世の記憶を持った人間と言う者だ、見た目はヒト種じゃが全然違うと直ぐに分かるじゃろう』
『しかし┅フォーリア様が現れ為さるとは思わなんだ┅神様を見たのは生まれて初めてでまだ信じられん┅』
『そうね、私も初めてお目に掛かったけど緊張したわ、それで?貴方は否!ジョウ様は使途様でも御子様でもなくて普通の人間?だとしたら何をするの?』
『そうだ、何かを託されたりはしてないのか?』
「アハハ、だから!俺は巻き込まれたんだよ、フォーリアさんやガルルーダさんのやらかしで間違って死んだんだよ、その見返りにこの星へ転生しても生きて行ける様に世話してくれてるだけなんだって!」
『のぉ?面白いじゃろ?このジョウは本当にこの世界の事を何も知らん、じゃから3日3晩ずっと語り応たのじゃがな、実に楽しかったのじゃ、それでよ~く分かったわぃ、本物の異世界からの転生者とな?』
『世界樹よ?ではジョウ様はこの世界にとっては害はなくむしろ益だと申すのか?』
『フフフ、そこはジョウが良く分かっておるようじゃ、益にも害にもならん事を望んどるからのぉ』
「俺はこの世界でのんびりと楽しく生きて行ければ良いだけだよ、だから目立つ事は避けたいし、前世の知識を広めようとも思わない、スローライフって言うか穏やかに過ごしたいだけさ」
『それは分かったわ、でもジョウ様の力を知れば取り込もうとか思うんじゃ無いかしら?特に一部のヒト種だけど?』
「それは用心するよ、貴族とか絶対に関わらない様にするし、町へ行ったらこの世界の事を勉強もする、爺さんと話して良く分かったんだ、フォーリアさんから貰った書物だけでは情報が少な過ぎるってね」
『そうなのか┅全智全能神様でも世界の細かな事は無理か┅』
「そう言う事、だからフェンリルさん┅┅なあ?フェンリルさんとかフェニックスさんって呼ぶの面倒なんだけど?名前とか無いのか?」
『フッ!我らに名前など無い、そもそも魔物が名前を持つ時は誰かと契約した時だぞ、それかテイムされた時だ』
『ウフフ♪私達みたいな神獣と契約とかテイムなどは無理よ』
「でもなぁ┅じゃあ名前だけ決めるのはどうだ?その契約とか無しで、いちいち種族を言うのもおかしいだろ?仲良くしたいだけだよ」
『そうじゃな、ジョウが言うのも理解できる、儂も名を呼べたが面倒ではないからの?』
そうなんだよ、いちいちフェニックスとか変だろ!大体1000年も生きてたら名前の一つや二つ有るのが普通だっつうの!
『そうか?ならば良き名を考えてくれ』
『私もネームドには興味有ったわよ?似合う名前を考えて♪』
「ええっ!丸投げかよ!しょうが無いなぁ┅フェンリルねぇ?フェン┅なぁ?フェルってどうかな?フェニックスさんは女王から取って┅エリザ?とか?」
『┅┅┅┅┅フェルだと?』
『エリザ!┅┅女王とかなの?』
『儂は良い名だと思うが?どうじゃな?』
「まぁ気に入らなかったなら他も考えるよ、どう?」
『『これで良い!』』
『フフフ!フェル!名を受けた!』
『エリザ!ジョウ様ありがとう!』
あっ?やっぱりなのか?そうなのか?魔力とマナをゴッソリ持っていかれた!
「決まったならいいね?これは契約とか無いから、まぁ友達の記しみたいなものだよ」
『承知した、それで世界樹よ!我等はエルフの国を目指す、お主も分かっておるだろ?』
『そうじゃな、エルフの国は滅ぶ、そしてあの世界樹も枯れ何も残らん、それでも行くのか?』
『私達は責めて巫女だけでも助けたいの、永い付き合いだもの、彼女だけは┅』
『そう言う事だ、だから助けて来る、ここなら大丈夫だろう?』
『ふむ┅しかしのぉ、ここには何も無い、巫女が住むのは構わんが生きる事が出来るか┅』
「ならそれ俺の所はどうだ?エルフだからって生活はヒトと変わらないだろ?俺の所はその生活が出来る場所だからな」
『ジョウ様の所に?良いのか?』
『そうよね、今も暮らしてるならばそれが一番よ、ここは流石に難しいわ』
「俺は暫くしたら森を出るからなんの気兼ねも要らないぞ、好きに使えば良い、そうだな┅フェルとエリザで一度見ておくと良い、転移で行けば直ぐだからな、それと俺の事はジョウで良い、様とか似合わないって」
『フフフ!それは良い、行って来い!そして聞かせて欲しいぞ、転移の感想をじゃ、良い良い!』
『ならば┅大丈夫なのか?』
『何よフェルはビビってるの?ウフフ♪転移なんてこの世界のモノは誰も出来ないのよ、それを!』
まぁ見ておくと実際連れて来た時に説明しやすいだろう、特にエリザなら相手は巫女だからな┅
「爺さん!ここに転移の魔法陣を置いとくぞ、外より内が良いだろう?向こうには陣を置いてきたから何時でも往き来出来る」
そう言って祠の隅に魔法陣を置く、焼き付ける感じで床に置くと言うより貼りつけた感じ
これなら消えないし間違いも起きない
「出来た!さぁ行くよ!此方に来て陣の内に入って、エリザとフェルも魔力をながしてよ、そうすれば次から使えるから、登録した事になるんだ」
『そうなの?じゃあ私でも使えるのね?』
『魔力を登録したからそうだよ』
そしてシュッ!と転移して滝壺の我が自宅へと行ったんだ
〇◆〇◆〇◆〇◆〇◆
『まぁ!あっと言う間ね!』
『何がなんだか┅一瞬なのだな┅それにここは!』
「あのキラキラとしてるのがフォーリアさんの結界だよ、だからどんなのでも壊せない結界、そして汚れた命のモノは通さないからね、まぁ精霊や妖精は自由に往き来してるよ」
『そんな強い結界があれば安心だな、あの土のモノはなんだ?』
「あれは風呂だよ、そうだな4日も風呂に入ってないからね、ついでに入って行こう、お湯を溜めるよ、エリザは使い方を覚えて」
『良いわよ、ウフフ♪お風呂ねぇ、そんな洒落たモノを作ったの?』
「頑張ったさ、俺は毎日風呂に入らないと気持ち悪いからね、この魔石に魔力を流すと水が出る、隣のも同じに魔力を流すと水がお湯になるんだ、水魔法と火魔法をこの魔石に魔法陣を刻んでる、放って置くと溜まるから、底に栓が有るだろ?あれは入った後に抜けば汚れたお湯が抜けるから」
『お~い?なんだこの中は!凄い物が随分あるな?』
「ああ、この中の使い方は書いておくよ、ほら、ベッドも有るし、料理もこのキッチンで出来る、それと滝裏の洞窟なんだが、中には池が有ってその水を飲み水にしてるよ、川の水より美味しくて綺麗だからな」
フェルとエリザを伴って狭い崖道を滝へと案内した
巫女さんもあの池の水が良いに決まってる、それにここで生活するなら知っておくに超した事は無い
『『これは!凄い!』』
「この洞窟には色んな鉱石が有って助かってる、それにあの池の周りには貴重な薬草も有ったから驚いたよ、アハハ」
『この池は┅確か┅』
『そうよ!確かよ!』
「うん?どうした?」
『『これは【命の泉】!』』
「えっ?命の泉?爺さんもそんな事を?」
『この泉は間違いなくそうだ!【命の泉】ってのはこの大陸に2つしか無い貴重な泉なんだぞ!』
『【命の泉】!この水は!世界樹の実と同じなのよ!回復と安らぎ、それを毎日の飲み水ですって!┅┅┅やはり何も知らないのね┅┅』
そうだよ!な~んにもしりましぇん!なんだよ、普通の湧水だろ?そんな驚く事じゃないぞ、別に飲んでも変わらんし┅┅少しは元気にはなるかな?
『よ~くわかった、ソナタが確かに異世界からのモノだとな、それにお主?腹が減ったからと世界樹の実をたらふく食ったらしいな?それもどうかと思うが?』
「いや?あれは木の実だろ?美味しかったぞ、甘くて少し酸味が程よくて、果汁も多く旨かった!」
『フェル?┅┅そんなものかも?知らないなら確かに木の実だし、これも湧水だし┅┅でもでも!なんなのよ!このジョウってのは!』
ハイ!普通のおっさんですぅ!
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