八甲田山のギロチン仮面

第26話 暗号の鍵

水松つぼみは、前夜の自警団とのパトロールから疲れ果てていたが、彼女の決意は揺るぎなかった。朝の光が部屋を照らす中、彼女は新たな情報を整理していた。技術班からの報告が彼女の手元に届き、ギロチン仮面からのメモに使われた特殊なインクと紙が特定された。この発見は、犯人がアクセス可能な限られた資源を使用していることを示唆していた。

さらに、つぼみは前回の事件現場で回収されたメモの暗号化されたメッセージを解読するために専門家と協力していた。長時間に及ぶ試行錯誤の末、彼女たちはついにメッセージを解読し、その内容から犯人の次の目標が町の中心部にある歴史的建造物であることを突き止めた。

この情報を手にしたつぼみは直ちに行動に移った。彼女は警察と連携し、その建造物と周辺地域の警備を強化することを決定した。町の住民には警戒を呼びかけるとともに、安全のために不要な外出を控えるよう再三にわたって通知した。

その夜、警察と自警団が目を光らせている中、つぼみは個人的にもパトロールを行った。緊張が高まる中、彼女は何者かが建造物に侵入しようとする影を目撃した。すぐさま追跡を開始したつぼみは、影が建造物の裏手にある暗い通路へと消えるのを見た。

慎重にその通路を進むと、突然の騒音と共に数人の影が現れ、彼女を取り囲んだ。緊急事態に、つぼみは自身の訓練を活かして迅速に対応し、一時的に彼らを撃退することに成功した。その際、彼らの一人から手がかりとなるアイテムを手に入れた。

安全な場所に戻ったつぼみは、そのアイテムを分析した。それは犯人たちが使用していた通信機器で、内部にはこれまでの犯行計画が記録されていた。この重要な証拠をもとに、つぼみと警察はさらに深い捜査を展開し、ギロチン仮面の正体について新たな情報を得ることができた。

この進展は、つぼみと町の住民にとって大きな勝利であり、長い間の不安が少しずつ解消されていくきっかけとなった。しかし、つぼみはこの戦いがまだ終わっていないことを知っており、町とその住民を守るために必要なあらゆる措置を講じる準備を整えた。