第18話 梅雨を前に…

 まだ少し刈り取りには早いかな。そんな枯れて白っぽくなった麦畑。本格的な小麦色にはなっていないけれど、梅雨は待ってくれないので急がれるのでしょうか…

 近隣の麦の畑が次々と刈られてそこここにポッカリと空いた土地が静かに広がっています。小麦の刈り取られた後の畑は和色で言うとまさしく枯色。かれいろ、日本の色は言い得て妙なネーミングが多いですね。生活に根ざしているのでしっくり来る。

 細かい残茎が畑に残っています。長いものはロールベーラーになって次の仕事が待っているのかな。細かいものはこのままここに残って次の作物の肥料になるのでしようか。

 散歩の度に成長を楽しみにしてきた大きな麦畑もすっかり様変わりして、このまま二毛作への準備に進んで行くのかな。のんのんと犬に引っ張られ散歩しながら、様々な疑問に首を傾けて眺めています。

 ここは元々菊の畑。一面小菊の花が咲く綺麗に整地された畑でした。丁寧に耕された畑は美しい。管理しているお祖父ちゃんお婆ちゃんの人柄も忍ばれる雑草の1本もない見事な麦畑でした。

 最近麦畑に変わった近所の畑は大豆を作っていた畑が多く、この後大豆の畑になれば見事な二毛作の完成です。人様の畑でも美しい畑がこの地域にあることは自然の美しさ、農業の未来を感じて嬉しいものです。

 

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