パキラのひみつ illusionGirl②
ハウンドはその丘から、明かりの灯る屋敷を鋭い眼光を向け見下ろした、そして、やおらその顔に、ニヤリと悪意の籠もった嘲笑を浮かべながら
「神殺しの仲間めが、今になって楽しい祝宴を楽しむか……」
そう吐き捨てて言うと、後ろに居る仲間たちを振り返り。
「よいよ、審判の日は訪れた!神殺し シュリナ の一等、アルフォンヌとその一族全てを血祭りに上げるその日がやって来た!」
ハウンドの言葉に、そこに居並ぶ獣人の戦士達は、深と静まり返り、ゴクリと息を飲んだ。
そこに居並ぶ獣人達は全て甲冑や鎧などで身を固め、剣に盾、槍に巨大な斧、等を携え持っていた。
狼に虎や豹、トカゲ族リザードなど様々な種族がそこに居並んでいた。
その戦士たちを見て、ハウンドは再び声を上げた、戦士たちの闘争心を鼓舞する為に総勢な芝居を打って出たのである。
「今、神殺しと言う最悪な事態をもたらし、この世界の理を乱した者とそう一族を葬る事で、世は再びバランスを取り戻す!。いざ行こう!、世の平和の為に!!」
全てがデタラメであった。
だが、前大戦の全てを知らず、常から『こちら側が正義で、その罪は全て相手側にあり、悪なのだ!』
と、その様に今日まで言い含められ来れば、もはや事実の成否は遠くなり、間違い無く自分たちが正しく、シュリナとその仲間たち、況してやその連中はセラフィムと言う天使と手を組み[絶対者]たる神、[オメガ]をあろう事か殺した者たちで有り絶対的な悪なのだ。それが、何時しか彼らの中では揺るぎ無き[真実]とななっていた。
そこへと至って行ったプロセスをがどうであったのかなど、もはや追求する者など現れる筈も無かった。
だから、戦士達は、ハウンドの激に触れ
「おう!!」
と一堂に勝どきの声を上げた。
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