たどり着いた場所②

ガサッ!

突然にその音は鳴った。

風車は上空の強い風を受けて回っている物であり、べあべあ の居る場所へは強い突風等は当然ながら吹き込んでは来ては居なかった。


べあべあ は咄嗟に立ち上がりその物音のした方へと振り返り『モンスターかも知れない』と言う降って沸いた恐怖に脅えそして身構えながら


「誰や!、そこに居るのは一体誰や!」


と、強い威嚇(いかく)の声を上げた。


が、返事もそれに対する反応も無く。

辺りはただ静まり返えっていた。


が、その静寂が一層に、べあべあ の緊張を高めた。


『武器になる物は何も持っとらん……』


べあべあ は身構えながらゴクリと唾を呑み込んだ。


と、その時であった。


森の木陰の中から黒い塊の様な物が現れ


べあべあ が恐怖に息を飲んだのと同時にその黒い塊はドサっと音を立てながら地面へと倒れた。


「ひぃ!」


と、それを目の当たりにして べあべあ は思わず悲鳴を上げながら、その場から後退った。


束の間の沈黙が訪れた。


べあべあ は目を見張りその黒い塊を凝視していた。


すると、その黒い塊は僅かに身動ぎながら

小さく


「うっ……」


と、小さく呻(うめ)いた。

















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