フヨウちゃん、長~いお手紙の墨の文字は、すぅ~っと吸い込まれて良かったね。
初めてだったんじゃない? 墨の文字は苦いんじゃないかって心配だったけどね。
このお手紙を書いた母上さま、きっと子供の無事を知って喜んだでしょうね。
カラウリしゃんも、きちんといいお返事書けて、ホッとしてるでしょう。
だからきっと、歯を真っ黒にしてふざけたんじゃない?
ところでフヨウちゃん、筆時って何か知ってる?
辞書には出てなかったの。カラウリしゃんにコッソリ聞いて教えてね。
そんなこと知らないの、って言われたら、ワタシもお口真っ黒にして見せたげるから笑っていいよ。じゃ、ね~
作者からの返信
こんばんは!
『筆時』というのは室町時代に一世を風靡した筆職人『辺照(ぺんてる)』が天皇のために特別にあつらえた三本の毛筆のウチの一本です。その毛先には蝦夷テンの毛が使われており、どれだけ使い込んでも毛筆の腰が折れることなく、その使い心地はまるで時を忘れるようだ、と評されたことから『筆之時忘』と呼ばれました。それが後年になって『筆時』と変化し、定着しました。この毛筆は今も大刀洗にある郷土資料館に飾られているそうです。
……すみません。誤字です。むしろやさしいご指摘と感心しました。修正しました!
そりゃあ黒くなるよな(笑)
それにしても上手く書きますね~。もうとにかく母上を持ち上げて持ち上げて、こりゃあ喜びますね。
カラウリは、もしや全知全能の神なのか? 笑
作者からの返信
お歯黒オチもとっさに思いつきましたが、ほんわかした〆になりましたね。
それにしても時代物風って言葉が出てこないんですよね。