秋雨

空から音が降って来る


遠く


近く


身体を伝う秋の静けさが


ひとつの終わりを告げた


それは季節なのか


思い出なのか


今この世界には


無数の静けさと


冷たくなってゆく自分しかいない


暗い街灯の下


わたしが終わりを受け入れた時


やっと一筋


透明で赤い熱が


この身体を流れて行ったんだ

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