だんだん

だんだん


あの時のことが思い出せなくなっていって


気付けばキミのことさえもう


思い出みたいにしか思えない


世界に色彩が満ちたあの瞬間も


今日で全てが終わってしまってもいいと思えたあの夜も


もう


薄らいでゆく記憶の中にしかない


柔らかな肌


さらさらと流れる髪の香り


夕日にかかるシルエット


ぼくの名を呼ぶキミの声


ほんのり甘いキス


今は遠くに行ってしまった全てが


でも


確かに今のぼくを作っているのだとしたら


この先もぼくは


キミと一緒に居られるのだろうか?


そこに


今日を生きるぼくの意味が


あるのだろうか?

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