第25話:戦士なるるん? チャット種類あれこれ



 時が少し前後しちゃいますが。


 次女のなるるんが、まだ少し幼かった頃。


 島の中央付近の初心者向け狩場で知り合った見習い魔法使いさんと。


「そっか、パーティはやったことがないのね」

「ですです、ソロばっかりなので」


 じゃぁ、って事で。


 ペア・パーティ。


 ふたりで、パーティ。


 長女が例の戦士のAくんとやってたような感じで。


 と、なると。


「じゃあ、ウチが戦士役をやるから、回復と魔法補助、お願いね」

「らじゃー」


 ウチは魔法を使わずに、武器で直接攻撃。


 相手の子が後方から魔法で攻撃、そして、ウチが受けたダメージを回復。


 みたいな感じで、パーティプレイ、ペア狩りの基本を教えてあげたりしてたんだけど。


 根本的な問題がすぐに発覚。


「回復が追い付かないぃいいい」


「あ」


 そう。


 見習い魔法使いのなるるん。


 防御力も攻撃力も、戦士さんと比ぶるべくも、無く。


「いったん休憩しよっかー」


 休憩して、HPとMPを回復させて。


「今度はウチもある程度セルフで回復するわ」

「らじゃー」


 再開。


 したのはよかったけど。


 Aくんのイメージで、一体を倒し切る前に、次の獲物へ向かう、とか、連続でやってたら。


「ひゃあぁあああああ」


 倒しきれずに、モンスターがわんさか。


 あわてて攻撃魔法も使ってなんとか倒して。


「やっぱり無理があるか」

「だねー」


 その後は、普通に、魔法使いふたりでペア狩り。


 まぁ、これならノー問題プロブレム


 そんな感じでなかよくなった子と、しばらく。


 時々、ペアやら、他の子も集まってパーティプレイしたりと。


 知り合い、お友達も増えつつある、なるるん姉妹。


 特に初期に出会ったお友達とも仲良く。


 時間が合わない時は、ソロも多いけど。


 時間が合えば、ペアやパーティで狩りをしながら、チャットで会話も。



 このゲーム、ボイスチャットは無くて、テキストチャットのみだけど


 チャットに色々種類があって。


 相手を限らずに、近くに居る人ならだれでも聞こえるチャットは、テキストの色が『白い』ので、白チャと呼ばれてたなぁ。


 パーティを組んでいる時だけ、パーティの中の人だけが会話できる緑色のチャット。


 対象を近隣の広範囲にまで広げた茶色のチャット。これは『叫び シャウト』と呼ばれてたね。


 これとは別に対象を単独のプレーヤーに絞って直接会話する、紫色のチャットもあったり。 

 

 遠方の人ともパーティが組めるので、ソロ狩りをしつつ、パーティチャットを使っておしゃべりたり。


 レベル上げの狩りやら、クエストなんかをこなしつつも、チャットで会話して楽しむのも、MMORPGのだいご味?


 時々聞こえる『叫び シャウト』に反応して、全然知らない人と会話したりも。


 ただ、これだと、他の人にも聞かれちゃってるんだけどね。

 

 それは、それで。


 そんな『叫び シャウト』に、定番のものが。


『さぬきうどーーーーーーーん』


 いつから誰が言ったかわからんけど。


 レアドロップの祈祷のおまじない。


 願掛け? みたいな感じで。


『さぬきうどーーーーーーーん』


 って叫ぶと、レアアイテムがドロップする! かも? 的な(笑)



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