第22話:エルフの少女と出会う
次女のなるるんで、大陸の街道を走っていた時。
多分、ペットクエストの帰り道。
大陸西端の、海辺の港村にほど近い、街道脇に、モンスターの狩場が、ある。
ウェアウルフ? のもっと進化したようなモンスターが、結構いい鎧やら武器やら装備して、徒党を組んでいる。
広場の方で、子分? みたいな雑魚と戦っていると、途中で『戦略的撤退だー』と叫びながら、陣地に戻りやがる。
陣地には、親分っぽい上級のモンスターが居て、そいつらを引き連れて戻って来る。
もちろん、逃げたモンスターを追いかけて陣地に入ると、そいつらに袋叩きにされる。
レベルによったら、ソロだと太刀打ちできないリンク上等狩場。
その街道脇に。
ご遺体が。
エルフの少女で、剣士さんっぽい。
「復活しましょうかー?」
この頃は、わりと知らないヒトにも声をかけたりすることもあり。
特に、ヒーラーってコトもあって、転がってるヒトを見かけると、つい、ね?
「おねがいしまーす」
てな感じで。
ここでソロでやってるってことは、それなりのレベルか?
と、思ったら、レベルはウチより、だいぶ下。
まだ初期村の周辺でウロウロしてるレベル。
「ちょっとあちこち見て周りたくて、飛び出してきちゃいましたー」
なるほど。
ウチも、と言うか、姉ちゃん(長女)で、低レベルの時に大陸に渡ったりとか。
まぁ、冒険者、だしねー(笑
「これから島に戻るんだけど、行ったことある?」
「ないですないです、島! 行ってみたいです!」
「じゃぁ、一緒に行こうか。案内するよー」
と。
ウチ的には予定通りの帰省。
旅は道連れ。
このエルフの剣士さんは、FLちゃんと呼ぼう。
すぐにほど近い港村へ到着して、ペットクエを済ませると。
広場で別の知り合いに出会う。
話をしたら、二人とも島に行く用事があるってことで、一緒に。
大陸から島に渡る、海底空間バグを使って移動。
「ふわぁ! 海底がこんなことになってるとわっ!?」
「勝手に走り回るなー、付いてこーいw」
いやはや。
そして、対岸と言うか、島側の絶壁に辿り着いて。
「ここ、登ればよいですか?」
「いや、ここでジャンプアイテムを使って……」
「登ったですー」
「え?」
この壁登り、コツがあって、出来るヒトと出来ないヒトで別れるんだけど。
さっさと登って、そのまま島を目指して歩き始めてる。
「わわわ、HPがああ」
慌てて壁をよじのぼって追いかけて、回復しながら。
ほかの二人はジャンプアイテムで一足先に戻った(笑)
どうにか、島に辿り着く。
何、この子のバイタリティ……キャラクターの、じゃなくて、中のヒトの、ねw
島に着いても、初めて見る光景にはしゃぎまわり。
「村の外も見てみたいですー」
もとより、島を案内するつもりだったけど。
案内する、と言うか。
「カエル!?」
先に先に、進む、進む。
「ふっ、カエル、おそるるにたらず!」
突っ込む突っ込む。
それを追いかけて、島を巡る。
そして、事件は、起きる。
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