第17話:次女『なるるん』誕生
なんとか、ペットクエストに全問正解してワンコ(オオカミ)を頂いて。
普段は『ペットボックス』に収納して持ち運んで、必要な時に召喚できる。
そういえば、島の村付近にいちばん弱いワンコ(オオカミ)が居たな、と。
島に戻って、村のそばでワンコ召喚。
ワンコ vs ワンコ。
「ぎゃんっ」
ぉぃ。
一撃でやられてるし。
……。
聞けば、このワンコ、戦闘では使い物にならないんだけど、荷物を持たせてペットボックスに収納すると。
所持できるアイテムの数や重量を増やせる、ってコトで。
ペットをもらうクエを、何度も何度も受けて、ペットを増やす増やす。
そのために、大陸を行ったり来たりしまくって。
五~六回、やったかなぁ。
そんな行脚の最中。
「やー、Narurun、こんちゃー。何やってるん?」
「ペットクエ~」
「がんばー」
なんて、道中、知り合いに会い。
「なるさん、どこ行くの?」
「ペットクエ~」
「またかいっ(笑)」
会いまくり。
もちろん、そればかりと言う訳にもいかず。
ペットクエで島の北方のクモ狩りがあるので、ついでに、レベルアップを兼ねて、経験値稼ぎなども。
やってて、ふと、思ってしまう。
「なんか、違う……」
最初にキャラメイクした『Narurun』が。
髪型とか、戦闘スタイルとか。
なんか、イメージと、ちょっと違う。
なんて、思って、別のキャラクターデザインを見てみようかと思ったり。
「お、これ!?」
いや、なんで最初に見てなかったのか?
好みの髪型、発見!
それに、名前も『日本語が使えない』と思い込んで英文字にしたけど、やっぱり。
「名前はやっぱり『なるるん』だよなー」
髪型は、後頭部で髪をお団子にまとめて、オデコの広いやつ。
いや、これ、人気なくて、ほとんど使ってるヒトが居ないタイプ(笑)
でも、いちばん好きっ。
ってことで。
『なるるん』始動。
Narurunのレベルもそこそこ上がって、その知り合いとのパーティプレイもあって、Narurunとなるるんを平行で、いったりきたり。
長女、Naurrun。ショートボブの茶髪。
次女、なるるん。黒髪お団子。
次女のメリット。
長女から、アイテムとか、譲ってもらえる!
長女のお古を次女へ。
受け渡しすればいいんだけど、これがまたちょっと面倒。
同時にふたりを操作することができず。
ログインできるのは、ひとり。
なので、長女でログインして、渡したいアイテムを地面に
長女がログアウトして、同じ場所に次女をログインさせて、落ちているアイテムを拾う。
書けば簡単なんだけど、実際は。
目立つ場所でやると、他のヒトにアイテムを拾われてしまうので、ヒト気のない場所にこそこそっと、ふたりを移動させないといけない。
最悪なのは、アイテムを置いた時点でサーバーダウンしたりすると、置いたアイテムが消滅してしまう……。
当時、サーバーが・・・沢山あって、ウチが選んだのは一番ヒトが少なかったサーバー。
なんで少なかったかと言うと、いちばんダウンする回数が多かった、つまり、めちゃ不安定なサーバだったんだな、これが(笑)
何か所か、受け渡しに使う『ヒト気の無い場所』をみつけて、そこで。
長女から次女へ。
長女が四苦八苦して、ようやっと手に入れたようなアイテムも。
「姉ちゃん、ありがとーっ!」
みたく、簡単に。
お陰様で、次女のなるるん、スクスク成長。
長女のNarurunもじわじわ、成長。
そんな、ある日。
その後のなるるのプレイスタイルを確定する出来事が。
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