第61話 最終作戦、開始です
「グロウ様、カイルが町に入ったよ」
「オッケーだ。よし、やろう!」
最後の戦いが、今始まろうとしている。
作戦を立てる事になったが、果たしてどう攻めるのが正解なのか。
「ちなみに、ルビアとカイルが戦ったら、どっちが強いんだろう?」
ニーナの純粋な疑問だ。
「ルビアならカイルといい勝負ができるかもしれないが、戦うのは最終手段だ」
できれば戦わずに解決したい。
武力での衝突は危険が多すぎる。
「ごめんね。あたしも出来れば戦いたくない。自分の力は秘密にしておきたいんだ」
それが正解だ。
勝つか負けるかは別として、下手に力を見せて目立つのもよくない。
「カイル様と争いにならないように立ち回った方がよろしいでしょう。その方法を考えたましょう」
フィオナさんの意見が正しい。
ダンジョンが出現したり、モンスターと戦ったりですっかり忘れていたが、そもそも『悪役令嬢』は『戦う事』に特化した人物ではない。
悪役令嬢は『フラグ回避』に特化していたのだ。
その言葉でセシリアが指を立てて意見を述べる。
「グロウ様。そもそも、カイル様に出会わないようにすれば、解決ではありませんか?」
「確かに、そうだな」
「お兄ちゃん、なんかそのための秘策とか無いのかな~」
ネネの言葉に反応したのは意外な人物だった。
「……実はさ」
ルビアだった。
「こんな事のために用意していた『切り札』があるんだ」
そうしてルビアは全員に『あるもの』を配り始めた。
「こ、これは!?」
それはとんでもない『アイテム』であった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます