第10話 Cさん……?

一回じゃ終わらないらしいので何度かCさんのところへ行くことになりました。


一時間二万一千円だったかな。今、三倍くらいに値段がつり上がっています。


そして遠い。二時間くらいかかります。


とりあえず私は一貫してうつを治したいこと、小説家として生計を立てていきたいことを話しています。


小説に関しては実力磨けと言われたらそれまでなのですが、スピリチュアルな観点から、芽が出ない原因はなにか、を訊ねていました。


Cさんによればよく笑って天に主張しろ、声が小さすぎて届いていないとのことです。家に帰って内心大声で主張してみましたが……結果は出ない(笑)


ある時セッションが終わり(正直すっきりもしないしなにをやっているのかよくわからない)、Cさんは言いました。


「もしあなたが変わりたいなら、面白いセミナーがあるんだけど行く? 行くのも行かないのも自由だけど」と言われました。


行けば何か変わるのかなぁ、変わりたいんだよなぁ、と思いCさんとCさんの知り合いを含め数人で行くことに。


セミナーというか。はい。おもいっきり胡散臭い。


気の入ったカードを一枚一万で買わせるところでした。それを十枚、二十枚買えと。


ステッカーとか入浴剤とかも売ってるし。


そのカードを持った人がどれだけいいことがあったかを一人一人に言わせる、新興宗教のような場所でした。まあ、ガチの新興宗教のように強制がないだけマイルドです。


うわあ……と思いながら椅子に座り話を聞いていましたが、話に乗せられて買ってしまう人が結構いるんですよね。Cさんの知り合いも二十枚ほど買っていました。


しかも、そのセミナーで壇上に立つ人とCさんが結構仲がいい。


Cさん大丈夫?


と思いつつその時は私はなにも買わずに苦痛の三時間を過ごしました。


これじゃ何も変えようがありません。


そして、別の日にも、


「ものすごいパワーを持った人とのお茶会があるんだけど行く?」


と誘われました。


人脈や交流を広げることも必要かと思い、返事をして、メールが来たので詳細を見ると、自分で神と名乗る男性と、女性たちとのお茶会……。写真付き。


しかもお茶会の値段は六千円です。


お茶するだけなら五百円か最低でも千円程度ですみそうなものですが、その六千円は誰の懐に入るのでしょうか。


お断りしました。


このCさん、人脈が危うい。


自信満々に「私はこの自分住む土地をクリアにして安全を守っています」と言い切っているのに、どうしてヤバい人に流されるのかなぁ……と思い、この頃からCさんへの不信感が強くなっていきます。


やめることにしました。



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