第7話 どこと繋がってる?
とりあえず、姉があまりに浮かれています。
ある時ぴょんぴょん飛び跳ねていたので、
「なにしてるの?」
と聞いたところ
「上と繋がりすぎて戻ってこられないどうしよう」
などと供述しており……。
上ってなんでしょう。スピリチュアルでよく使われる言葉です。神とか天使とか、高次元の存在とか?
高次元の存在って正直なに? どんな姿形をしているのか。
姉は下地もできていないのにスピリチュアルの開業をすると言いだしたし、「私は人間を超越した存在」と勘違いし始めたので、
「人間は人間であってそれ以上でも以下でもないよ?」
と釘を刺しておきました。納得していましたが。
自分が人間以上の存在と思い込んでしまっているスピリチュアルカウンセラー、多いです。
Aさんには長いこと見てもらいましたが、統合失調症と言われ続けるので気分はあまりよくなく、フェードアウトしました。
姉がBさんに心酔しているので私も巻き込まれつつ通うことになります。
Bさんの何回目かのセッションの時に、
「あなたのお母さんはあなたが赤ちゃんの時に叩いていた」と言いました。
はい、嘘。
過干渉の毒親ですが、過干渉であるがゆえに、子供を守るという気質が強く、うちの母は赤子をひっぱたくことはしません。怒鳴り散らすことはしますが。
ただ私も非日常空間にいて、その時は冷静な判断ができず、「へえ、そうだったんですか、酷いですね」と頷いてしまいました。
やっぱり、冷静さを欠いてしまう世界です。
帰ってしばらく時間を置いて母に伝えると、怒り狂いました。そりゃそうです。根拠なしに濡れ衣着せられてるんですから。
もう行くなと言われました。
でも時々思います。あの時Bさんはどこと繋がり何が見えていたのだろうと。
そして思います。スピリチュアルカウンセラーはチャネリングをしている時、どこと繋がり何を見ているのだろうと。
それは本当に事実の、正しい、正確な世界なのかと。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます