第2話 初めてスピリチュアルに触れた日

スピリチュアルを専門にしている人の家に行くことになりました。


うつをよくするためです。


スピリチュアルカウンセラーのご自宅にうかがいそこでセッションをします。


そこは一時間一万でした。でもその値段でそれ以上の時間見てもらうこともあります。


そして。


まず顔を合わせて相談です。


「私はうつ病で、それを治したいのですが……」


スピリチュアルカウンセラーの目が変わります。


「あなたはうつ病ではありません。統合失調症です」


「は?」


「統合失調症です」


なぜ? 


私は統合失調症と診断されたことはないし、医師でもないあなたがなぜ言い切るんですか、と内心で思いました。


あの、多いです。スピリチュアルのセッションをする人の中にクライアントがそう診断されていないのに「あなたは統合失調症です」という人が。


なにが見えてるんでしょうか。というか医師じゃないのに言ったらだめでしょう、それは。偏見と差別心もうかがえます。


そして何かブツブツ言い始めるのですが、もうその一言で頭が真っ白になりました。


その日は何をしたか覚えていません。


帰ったあと、メールでクレームを入れました。すると、そのかたは「統合失調症」と言ったことを覚えていないと。


憑依型らしく、なにかよくないモノがその人の体を乗っ取り言わせたらしいのです。


うつ病を治すどころではありません。


ただ姉はそのかたに見てもらって目覚めてしまいました。


気分がすっきりして、「ありがとうございます」と泣きながら言ったそうです。


そしてそのかたから、「私はお姉さんみたいな感謝の言葉が欲しかった」と言われました。


無理無理無理。開口一番、


「あなたは統合失調症です」


と根拠のないことを言われて、


「そうですか! 気分がさっぱりしました。ありがとうございました!」 


なんて言えるわけないでしょう。


母に伝えたら、


「ならなんでそれがよくなる方法を聞かなかったの!?」


と見当外れにキレられました。母は精神疾患のことをよく理解していません。


まあ通えばよくなるのか? と半信半疑に確執はあれどこの方、Aさんとしましょう。Aさんに大分長いこと見てもらいます。

 

が、行くたびに「統合失調症みたい」と言われるので精神的に参りました。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る