第4話

5月。

5月担当は、僕です。

思うことを、書いていく。

君の予想と違ったらごめん。

毎日、書くつもりです。

結構バラバラな、そのとき思った気持ちを。 

じゃあ、はじめます。

5月1日 君に救われた日になった。心は未だ深く、自分でも救えない。

5月2日 死にたい、なんて書くべきじゃないんだろうけど。僕の頭にはそのことばかり。

5月3日 病気に甘えたくない。でもこの病気のせいで僕は死にたいんだろうし、世間と上手く生きられない。結局、死に戻ってくる。

5月4日 死に逃げることは、甘ったれているのかもしれない。僕は生きる戦いからあの世に逃

げている。

5月5日 自分のことが、自分の存在が、大嫌いだ。認められない。 

5月6日 自分が自分の嫌いなところは、他のひとから見ても僕の欠点だ。僕にはいいところが

ない。

5月7日 不幸も運命も、僕の身体のてっぺんのこの役立たず頭も。役立たず頭ならまだいい。

厄病神頭、死神頭だ。 

5月8日 みんなと一緒の、一般的な幸せな生活をしたかった。変われる、と言っても無理だ。

変わるために、死ぬほど努力して、結果、今、死にたくなっているのだから。 

5月9日 僕の親は、僕のことが嫌いだ。今は精神的な病気を持っているし小さい頃は発育する

うちに上手くいかなくなっていった。手を懸けてもなんともならない僕を、親は呆れ果て心は

見捨てられた。 

5月10日 死にたい、消えたい、そのことが頭に浮かぶばかり。希死念慮。辛い。死のうかな。

5月11日 孤独   孤独は悲しき独り身ありき。 渦の果てし全ては独の内に。

孤独愛せよ独ぞ幸せ。 自由は喜び独とあれど。

悩むことさなし、希望は独にありけり。独を楽しめ、独の幸せを知るべし。

5月12日 本当に大丈夫か、悪いことが起きないか、看護師さんに聞いて依存している。強迫

的、やらないといけない気がして、やめられない。やっぱり僕はダメだ。 

5月13日 ひとと上手くやれないのに、僕はひとへの関心を、未だ捨て切れないようだ。なく

なっちゃえば、楽なのに。僕自身も。こんな心も。 

5月14日 自殺しようかと考えたけど、君に渡してからにしようと一旦、持ち直した。

5月15日 生きたくても生きれないひともいる。だから生きられるのに命を捨てるな。わかるよ、理論は。気持ちはわかりっこない。 僕の気持ちをわかるよ、って言うひとは本当はみんな

わかってない。僕の苦しみはたったそのままでしかないんだ。

5月16日 生きたいひとに、僕の命をあげたい。本気でそう願ってたまらない。そしたらみんな、幸せだろうに。僕も、楽に、なれるしさ。って。

5月17日 死にたくて死ぬ訳じゃない。死にたいけど、本当は死にたくない。死ぬという選択

肢しか残っていないから、死ぬだけだ。それは僕の中で繰り返して、巡り巡っている思考の中

で、苦しみの末に辿り着いた結論。

5月18日 死ぬことばかりが頭に浮かぶ。希死念慮ってやつ。死のことしか考えられない強迫

的な思考。これに負けて死んでいったひとはたくさんいる。僕も迎えにきてくれるかな。 

5月19日 明るく、笑って、死から解き放たれて生きている自分を想像出来ない。死はいつも

自分の隣りにいる。声は聞こえないけど、お前なんて死ね、ってもう一人の自分が囁く。僕は

生きていてはいけない人間なんだ。 

5月20日 実際に死ねるものが手元にあると、死のうとしてしまう。死にたくなって、とかより、これはもはや、癖のように、自分と死は当たり前のように繋がっている。退院したら止めるひとも、見つけるひともいなく、孤独死するだろうな。 

5月21日 僕が身代わりになって、誰かが幸せになれたなら。そう思うときがいっぱいある。

5月22日 誰も幸せに出来ないまま、僕は命を終えるのだろう。力がない、大切なものを幸せ

にできる力が。すっからかんっ、と、あっけない僕の人生は終わりを告げるだろう。 

5月23日 何のために僕は生まれてきたのだろう。ただ生まれて、死ぬだけ。間には苦い味。

悪くはなかったけど、辛かった。 

5月24日 生まれてきた意味は何だろう。何も出来ない僕がこの世に生まれて、嬉しいひとは

いないだろう。小さかった頃は、可愛がってもらったのかな。記憶にないや。これからの人生

にそんなこと関係ない。これからは、もう死ぬだけだ。 

5月25日 病院、って食べるものが少ないよな。気持ちも、腹も落ち込む。空腹は、不幸せである。だが、それが当たり前な国もある。せめて残さず無駄にはしないようにしている。嫌い、お腹いっぱい、って、贅沢だね……。

5月26日 死にたい気持ちに襲われる。これはどうして乗り越えていくのだろう。死んだら楽

だろうな。早く死にたい。 

5月27日 生きているのが苦しい。これは一体何の役に立つ時間なのだろう。早く無くなりた

い。 

5月28日 僕が生きる先なんてこのあとにはない。死ぬしかない。幸せになれる方面は閉ざさ

れている。 

5月29日 何のために、僕はここにいるのだろう。わからない、わからない……。 

5月30日 誰かの役に立つこともなく、生きて、消えてゆくのだろうか。自分の小ささを、虚しく思う。ただ、何もできない人生なのかと。

5月31日 辛い、消えたい、死にたい。異常なほどに思う。ひとりの空間でいると、それにし

か気がいかない。

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