第2話 ママのアイロン
最近は いつもより 強く殴られる
新しい学校は楽しいけど
テストがいっぱいある
いつも90点とか95点とかだから、
悪い子だから 正座しろって
体のあちこちが痛い
でも 座らないと怒られるから
この人が何を言っているのか
わからない
でもこっちを睨んで怒ってる
「何睨んでるんだ。生意気だ」
って
ふすまの奥でママが泣いてる
目の端っこでテレビを見た
あと一週間で地球がなくなるんだって
太陽と月がぶつかるんだって
この人に殴られるのも
あと一週間で終わるんだ
一週間って長い
あくびがでそう
口を閉じなきゃ
今は12のところだから、
3になったら
たぶん、終わる
足が痛くなってきた
あともう少し
足が痛くて
起きたら朝だった
床にたくさんお酒の缶が落ちてる
玄関が開いていて
寒い
また
ふすまの奥でママが泣いてる
「なんで私を捨てるの」って
あの人、いなくなったの?
今はママと二人だけなんだ
そっか
お腹すいたな
ふすまが開いた
アイロン?を持って、ママが出てきた
ママの顔がよく見えない
怒ってるの?
泣いてるの?
どうしたの?
ママもあの人に殴られたの?
ママ、もう大丈夫だよ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます