あぢさゐ
雨けぶるなか おおぶりな
玉の花束かかへつつ
征くに征かれず散りもせず
あぢさゐは 還りたい
わづかな晴れ間 おおつぶな
紫の露たたへつつ
泣くに泣かれず枯れもせず
あぢさゐは 待ち
雲の下にて 濡れてゐる
佇む姿そのままで
あづさへ、あづさへ雨の花
いろいろの 滲む日に
レトロ詩 入山夜鷸 @yaits
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