ヒーロー活動の裏事情
テリヤキサンド
第1話 ヒーローと怪人
崩れた街。
そこでは2人の人影が戦闘を行っていた。
「今日こそ、お前を倒す!」
「はん!やれるものならやってみろ!」
1人は顔まで含めた全身を赤い光沢のあるスーツで包んだ男。
もう1人は人型ではあるが、その皮膚はとかげのようであり、顔もワニのようになっている異形の怪物。
2人の実力はほぼ同一であり、その戦いの余波でどんどんと周りに残骸が増えていく。
このまま、戦いが激化していくかと思われたとき
チャリンチャリンチャリン
戦場に合わない自転車の音が響く。
「こらこら、君たち!
これ以上の喧嘩はやめなさい!」
その音の主は警察官。
どうやったのかわからないが瓦礫だらけの中を自転車でやってきたらしい。
「!?ここは危ない!
下がってください!」
「隙あり!」
「ぐわ!」
赤スーツが警察官に対し、警告をする隙をつき、怪物はその胴体に対し、その拳を叩きこむ。
その一撃は赤スーツを吹き飛ばし、警察官のそばまで飛ぶ。
警察官は自転車を停め、赤スーツへ駆け寄る。
「大丈夫か?」
「は、はい。
早く逃げてください。」
「もう、遅い。」
気がつくとワニ怪人が警察官の目の前に立っている。
「くくく、お前には一般人を痛めつけた方が効果的に思えるな。」
「や、やめろ!」
赤スーツはワニ怪人を止めようとするがクリーンヒットしたお腹を抑え、すぐに動くことができない。
「そこでこいつがやられる様をみているがいい!」
ワニ怪人が赤スーツを介抱しようとしている警察官の背中に向けてその拳を振るう。
拳は警察官の背中に確実に当たったが、
「「は?」」
空気が震えるほどのパンチだったのだが、警察官はビクともしていない。
「公務執行妨害ってことでいいかな?」
「は、何をいっt、ブオォ!」
警察官はなんでもないようにそう呟き、その直後、ワニ怪人は後ろに吹き飛ぶ。
その吹き飛んだ理由はいつの間にが振り抜かれていた警察官の拳。
赤スーツは警察官の一連の動きがほとんど見えず、驚愕していた。
「あ、あなたは一体。」
「説明は後。
今はおいたをした悪ガキをしめないといけないからね。」
ポキポキと拳を鳴らし、警察官がワニ怪人に向かい、構えをとった。
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