俺は、女の不具な肉体が変に好きになってきた。真実というものから見捨てられた肉体は真実なものよりも、冷めたい愛情を反映することができるような、幻想的な執着を持ちだしたのである。

 俺は恋をする人間ではない。俺はもはや恋することができないのだ。なぜなら、あらゆる物が「たかの知れたもの」だということを知ってしまったからだった。

 ただし、恋愛に狂いたつものは私で、応ずる答えがなく、俺はただ虚しい影を抱いているその孤独さをむしろ愛した。

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