第7話 貝殻は海の色

会ってみたい。

そう思いながらも、あの頃のことなんか

忘れてしまってるだろし、思い出したくも無い事かも知らないと思うと二の足を踏んだわ。


事務所宛に手紙を書こうと決心したの。

これなら、ファンレターと混じってるから。

いいかなって、、。


便箋を探しに行ったの。

大きなモールの中の何でもある所。

しっくりしたものが見つからない。

ふとね、あの街にあった文具屋さんを思い出したの。

あったわ。

綺麗な建物になってて、昔とは違っていたけど、奥の方にね、古臭い便箋と封筒が置いてあったのね。


これがいい。


でもね、いざとなると何を書いていいのかわからなくなったの。

悩んで、白紙の便箋と貝殻を入れたの。


もしも、覚えていてくれたら

きっとわかるはず。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る