死神様の最終審判-ラストジャッジメント-

翡翠ユウ

プロローグ

 視界の隅から大きな鉄の塊が迫ってきた。

 まるでスローモーションのように全ての動きがとてもゆっくりと流れる。


 避けないと―…


 そう思った時にはもう遅かった。

 次の瞬間、彼の体は宙を舞い、鈍い音とをあげて地面に堕ちた。


「だ、誰か。救急車を!」


 日曜日の昼下がり。

 街の交差点には停止したトラックと地面に横たわる少年が喧騒の中にいた。


 俺は……死ぬのか……

 

 彼は次第に虚ろになっていく視界の中で呆然と思う。

 

 俺は、あの子を見つけるまでは…………

 

 そして彼の意識が消えた。

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