私に彼氏が出来ない理由

@Waruiji

第1話 「あなたがこれまで出会った最低クズ彼氏について教えて下さい!」

「あなたがこれまで出会った最低クズ彼氏について教えて下さい!」

友達と宮下パークで買い物している際中、どこの馬の骨かも分からない

底辺動画投稿者にインタビューされた私達。

一緒にいた友達はつい最近二股されていたクズ彼氏について嫌味たらしく語っていた。友達が話し終え私のターンが回ってくる。

安そうな小型マイクと、スマホを私に向け彼らはもう一度尋ねる。

「あなたがこれまで出会った最低クズ彼氏について教えて下さい!」

私はいかにも恋愛経験豊富な「顔と態度」を示しクズ彼氏について答える。

友達は私の話を頷きながら「本当に最低だよねって」何度も答える。

クズ彼氏・・・私の想像の中の・・・

有名インフルエンサーの動画や流行りのドラマを何度も未漁り、作り出した架空の彼氏第3号。

「いやー最低ですね・・・」底辺動画投稿者がガミガミいいながら感想を述べている。

私はふと空を眺める、綺麗な太陽が出ていて四月の真ん中なのにもう夏を感じてしまう様な強い日差し。

四月十日に二十一歳の誕生日を迎えた私『磯部ひかる』、

都内のそこそこ名の知れた大学に通い、周りやバイト先にもたくさんの友達に恵まれている。

自慢では無いがスタイルも顔も整っていて、長い黒髪ロングヘアー。

綺麗な足を生かして履いたおしゃれなスカート。

正直モテるし、すれ違う男に何回も振り返られ、時には声をかけられる。

そんな恵まれた容姿、環境を兼ね揃えた私の唯一の『コンプレックス』それは・・・・彼氏居ない歴=二十一歳という真実だ。

これは『運命』とかそんな甘い言葉では描けない『リアル』な私のラブストーリー。


   

   



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る