何でも屋「宵月」in現代ダンジョン~配信を添えて~

霊山

1章 配信者との邂逅

序 誰かの筆記

『黎明』 迷宮神書 曰く


月には化物が住まう。

人知を凌駕する、化生の存在。

それらは、地球を喰らいつくす、その時を待っていた。


月には神が在る。

滅びの運命を約束された星の民。

それらを嘆いた七柱の神は、化物を封じた。

しかし、化物の強大な力は、神々を蝕んだ。

長き時の中、五柱の神が化生に呑まれ、二柱の神に討たれた。


そして、落月の日、地球に門が開く。

訪れた避けられぬ滅び。

これに二柱の神と神使達は身を捧げ、化物を滅し、門を閉じた。

再び訪れる破滅の刻に、星の民が抵抗出来るよう、祝福を残して。




――筆者には、これらの話が真実か否か。それは、分からない。

しかし、一つ。確かな事がある。

七柱の神、いや......彼ら彼女らは、子供達と仲が良かっ―――


*何らかの液体に侵蝕されて破損しており、乾いた後もこれより先は判読できなくなっている*

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