中沖島
Runway22R
第0話
ここは沖ノ鳥島よりは北にはあるが日本列島から離れ、沖縄に近いところである
今日に出た遠洋漁業の大型漁船が通る。
今からカツヲの一本釣りに行くらしい
「ここら辺って一年位前に急に出てきた島の近くですよね。」
若手の漁師、小宮が言う
「うん、そうだろうな。ん?あれなんだ?」
ベテランの漁師、町森が不思議そうに海の方を指す。
「人じゃないですか?」
すると
「おい、あそこに人が遭難してるの見えるか?一旦救助して海保に引き渡すから手伝ってくれ」
操縦席の方から救命胴衣を着た人が出てきて小宮たちに声をかける。
「おう、わかった」
大型漁船が遭難者と思われるところに駆けつけロープを垂らす。
「大丈夫か、引き上げるからこれにつかまれ!」
と町森が言ったが海にいる男は依然、大型漁船の方を見つめたままだ。
「何をしている。早く掴まれ!低体温症死ぬ.......(パンパン)」
海にいる男が2回手を叩く。すると海面から無数の人型の黒い影が出てきて、垂らしたロープを常人なら絶対に追いつけないような速さで船に駆け上がってくる。
男がもう一度手を叩くと船に上がってきた不審者があるものを構えた。APS水中銃であった。
「お、おい、それは......ッゴ」
小宮が言い終わる前に不審者たちは連射を開始し、一番最初に小宮が心臓を貫かれて即死する。
「まて、話せばわかる!っガッが」
そんな言葉に惑わせれずに不審者たちは容赦なく乗組員の心臓やら脳天を貫いていく。
ただの漁船で5.15 、2.26事件のような虐殺が行われていた。そしてこれは国家を揺るがすような大事件のはじめの一歩なのだ。
「総長。殲滅完了しました。」
「よしわかった。引き上げてくれ」
「はい」
総長と言われる男が部下に引き上げられながら船体へ着地する。
「死体は全て海に捨てろ。奴らに強調させるんだ」
部下と思われるものが総長と言われる男の命令に従っていく
「中沖島に向かって航行しながら海保と回線を繋げ」
「海上保安庁、つなぎました」
〈こちら海上保安部です。何があったか落ち着いて話してください。〉
「私は日本革命連隊総長、嶋田宗一郎である。先程中沖島付近を航行中の民間漁船を襲撃し、乗組員全員を殺害し海中へ投棄した。
いまから3時間後に多岐清三内閣総理大臣と直接回線を繋ぎたい。詳しくはそこで話そう。もし繋ぐ気がないのならば東京に仕掛けた3gの反物質爆弾を起爆させる。日本政府の国民や我々に優しい決断を求む。以上」
だけ言うと一方的に切った
嶋田はニヤケながら
「宣戦布告はした。神はどちらにくるのだろうな」
と言った
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