第89話 新魔法具と使い道

「ああ、サインくらいならいくらでも書くぞ」


「ええもちろんよ」


「「やったーー!!」」


「こら二人とも、その二人は付き添いで

翡翠君に用があるのだろう。すまないね翡翠君

お転婆な娘たちで、今妻が紅茶を持ってくるから」


「ああ、いいですよ別に」


これが普通だろうし、それにめくじら立てるほど子供でもないしな

えっと、魔法具はこれとこれだな


「庭の方は順調ですか?」


「ああ、従業員たちが精力的でね。

日本だけなら3年は持つ量だよ。もうそろそろ売り出していこうと思っているよ。

それに娘の方も守秘義務を守る魔法具で契約し

庭に連れていってあそこでリハビリさせているよ。」


「そうですか、売るのは俺にはノウハウがないのでお願いしますが

回復薬の方も安い値段での販売をお願いします。

それで死傷者が減ればと願っています」


「ああそちらも進めているよ。しかし回復薬を作れるものたちを

どのように対処しようか協議していてね、何人かは説得したのだが

反発もされていてね丸く収めようと今協議中なんだ。」


あ〜回復薬は一本でも高いし、ドロップ率も悪いらしいから

作れる人は引くてあまただったろうからな。

急に職がなくなるかもとなったら反発もするか


医者とかの医療従事者の人たちとは棲み分けもできているから

怪我は回復薬で直せるけど病気はあっちが専門だからな

今の値段だと普通に病院行ったほうが安く済むしね


「憧れの人たちがいて興奮してしまいました。

あ、あの今日の用事ってなんだったんですか?」


「ああ、終わったか。今日は君が探索者になりたいって言ってたから

魔力操作の補助器とその病気を抑える魔法具を持って来たんだよ。

こっちの腕輪が余剰魔力を吸ってくれる魔法具で

こっちが魔力の循環ができる魔法具ね。


こっちの吸収する魔法具はこの真ん中の石に魔力を貯めるんだけど

これに魔力が溜まるとその人の適性魔力で色が変わるんだけど

一定以上貯まると取れるようになっているからそしたらこの呼びのと交換して

この石は取っておいてね、病気の完治祝いにその石で杖でも作ってあげるから


でこっちは魔力を流すと循環するようにできているから

これで練習して、この本に魔力の応用方も色々書いたから

これ見ながら自分で色々練習してみて」


「すごいなレン魔法具まで自作できるのか。

なあ、その魔力を吸う腕輪をニュークに売ってくれないか?

魔法を使う犯罪者たちを無力化するのにちょうど良さそうなんだが。」


「あ〜それは日本政府と相談してくれ。手錠型で一応政府に売ったんだが

そこらへんの交渉事は俺の分野じゃないんでね」


「翡翠君この魔法具を販売する気はないかい?

他の魔力過分症患者を救えると思うんだが....」


「一般人に売ることは考えていませんね。

どうとでも悪用できますから、

もしこれを作ったものと同等のものがこれの魔力を吸収する力を

増幅させたとしたら探索者間の犯罪が増えるでしょうから」


「.......そうか」


「は〜病院などに貸出というものなら構いませんよ。

横流しされないように個数と

本当にその魔力過分症患者がいるのを確認するのなら

ウィリアムさんに任せますよ」


「ありがとう」


まあ、娘と同じような子達が苦しんでいる

それなのに自分たちだけ救われて良いものかとか

色々考えるところもあるんだろうな

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