代償

名月 遙

プロローグ

 これは私、朝宮清佳の手記だ。


 これを読むのが誰かわからない。あと数分、数秒先の自分がどうなっているのか、わからなかった。でも私は、いまの気持ちをここに記そうと思う。

 

 私という、いまの私がここにいる間に。

 だって私には、責任があるから。

 

 全ては私が選択し、私が起こした結果なのだから。けれど、私は後悔していない。

 私は私の信念に従い、行動したんだと。いまは、そう言える。

 

 けれど、もしかしたらこれは間違いだったのかもしれない。

 

 そう思う人がいるかもしれない。

 

 だからこそ、私は責任をもって全てをここに記そうと思う。

 これを読むあなたに、是非を委ねることにする。


 私の信念と、その代償についての話だ。

 


  

 

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