矢沢龍美のブログ ～陰キャOLの安寧な日々を求めて～

はじめに

　初めまして、矢沢千夜夢と申します。

　この度筆を取らせて頂いたのは、先日他界した私の叔母、矢沢龍美の遺したエッセイを少しでも世の中の人々に知ってもらいたいと考えたからです。

　叔母は生涯独身を貫き、私の祖父母の家、つまり自分の実家で両親亡きあと一人で暮らしていました。

　私の知っている叔母は、病気がちで入退院を繰り返し、いつも穏やかに本を読んでいる。そんな静かな人でした。

　私は叔母の臨終には立ち会えませんでしたが、亡くなる1週間前に、彼女からひとつのUSBを託されました。

　四十九日も過ぎ、ようやく私の気持ちもひと段落したところで、私はようやくそのUSBを開いてみたのです。

　驚きました。

　そこには叔母が生前、まだ元気に会社勤めをしていた頃のブログが残されていたのです。

　私は叔母がブログを書いていたなんてことは全く知りませんでした。

　私の父（彼女の弟になります）も他の家族も、誰一人知らなかったと思います。

　彼女は本を読むのが好きでした。

　そして、私が幼い頃からいつも優しく本の読み聞かせをしてくれたり、誕生日には私でも読めそうな本を選んでプレゼントしてくれました。

　私が読書好きになったのは、間違いなく叔母のお陰です。

　そんな叔母がブログという形で遺したエッセイ。

　今はただ、彼女が書いた文章が多くの人の目にふれますように。

　そう願っております。