第5話 拠点を造るよ
火山地帯にマグマスライムの相棒とくればもう、あれしかない。
とりあえず地面を掘ります。地盤に到達したらマグマ層に到達しない程度に掘ります。ダンジョン作りつつ地熱の低いところに拡張します。
スライムすげえ。疲れない。地中を喰らい進むほどにでかくなる。そして全身これ思考回路。そして空腹感。飢餓感ほどじゃないのが救い。
端っこで考えてることが、ほぼ瞬時に反対側まで伝わってる。どこのどいつだ「恐竜には腰にも脳があるが、しっぽかじられても気づかない」とか言ってたやつ。恐竜でも音速レベルで伝わっとるわ、電流なのだから。しかし、もしかしたらスライムは恐竜よりすごいかもしれん。
マグマスライムさんもおんなじことを考えたようで、伸ばして長くしたりコイル状にしたりして端から他端までどれくらいかかるのか試したり、ヒトデ型~多脚型にして一方から他方へ、1対1とか1対多とか多対1とか並列とか試したりしてる。
結局、こっちは「いったいぜんたいどうやってるのかわからんものの、思考には、ほとんど内部エネルギー消費を必要としないようだ」という結論に至った。
変形してもしなくても情報の伝達はほぼ一瞬。外見的な変形がなくても中身が流動してるらしい。
外気の有無や、温度も圧力も、さほど関係ない。外的条件は、利用できる部分はしてるらしい。電磁誘導なのか。ただし、ノイズなど悪影響がある外部的要因なら、極力カットしてるらしい。ちなみにマグマスライムさんが熱暴走することはあんまりないそうだ。(個体的な経験則か? からだ全体で巧みに熱交換してるようだ)
つまりダンジョン拡張作業において、移動と鉱物捕食と変形と思考(回路形成?解答導出?)を一気にやってる。たとえはだいぶ違うと怒られそうだが、水中で脈動しているクラゲさん状態のようなのだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます