第15話 テレビ塔の展望台

 やっと出発点まで戻って来た。いやー、疲れた。やっぱり滑らないように気を付けて歩くからか、とても足腰が疲れた気がする。時刻は15:55だった。夫がテレビ塔に上ろうと言うので、中へ。さっきはあんなに並んでいたのに、今は並ばずにすぐに入れた。

 エレベーターで展望台まで行った。座る所はなかった。かなり腰が疲れたのだが。眺めはいいが、あと少しで日が沈んで、ライトアップされるというのに、中途半端に暗くて、惜しい。あ、だから空いているのか。

 だが、土産物がたくさん売っていて、夫が何か買おうと物色している。私も、たとえ買わなくても、商品を見て回るのが好きなので、物色し始めた。もちろん気に入った物があれば買いたい。

 シマエナガの何かを買いたいと思いつつ、コレという物がない。夫は「テレビ父さん」というキャラクターの物を買おうとしていた。聞けば知り合いに似ているらしい。結局クリアファイルを買っていた。私は、何も買わないでいいや、と一度は思ったのだが、やっぱり何か買わないと後悔するような気がした。シマエナガの何か。で、ふと見つけたのがボーロ。あのお菓子の卵ボーロだ。ボーロの1つ1つにシマエナガの絵がプリントしてある。入れ物も、蓋にシマエナガが描いてあって可愛い。私はボーロが好きだ。でも、最近は売っていない事が多い。子供が風邪を引いた時、ボーロでも買ってあげようかと思ってスーパーに行ったら売ってないという事が多々あったのだ。かと言って、普段ボーロが売っていても買うわけではないのだが。迷ったが、これを購入。とにかく何も買わないというのが一番メンタル的に良くない。何でもいいから1つ買えば、後でくよくよしないで済むのだ。可笑しいけれど、自分の事が最近分かってきたのだ。

 買い物を終え、エレベーターで下へ降りた。降り立った所にもお土産が色々売っていた。すると、夫が吸い寄せられていき、かごにTシャツを2枚入れていた。シマエナガの絵と、鮭の切り身の絵のTシャツ。私は、じゃがポックルが目に入り、もうじきマラソンのボランティアを4人グループで行うので、その時にメンバーの3人に渡そうと思って、1箱買った。定番の塩味ではなく、期間限定のもろこし味にしてみた。それから色々見たけれど、シマエナガもやっぱりコレだと思う物がなく、それだけで。レジで夫が支払い、私が商品をエコバッグに入れる時、店員さんに、

「Tシャツのサイズはお間違いないですか?」

と聞かれて、XXLとXLだったけれども、了解済みだと思って

「はい。」

と勝手に答えてしまった。これ、家に帰った後に知ったのだが、シマエナガの方は夫の自分用で、鮭の切り身の方は長男へのお土産だったそうだ。そうと知っていればあんなに買わなかったのに、と思う物が後で出てくるのだが。

 それにしても、夫が買ったTシャツのシマエナガの絵はとっても可愛い。夫も相当気に入っている様子なのが面白い。やっぱり性差なく、可愛い物は可愛いと思うものなのだな。

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