【第二章連載中!!】結婚10周年を迎えた妻がグイグイ積極的になっている件
Kai
第一章
第1話 結婚記念日
俺(新井 ゆうた)は、今年30歳になる平凡な商社で働いているサラリーマンだ。そんな俺には、すごくできた妻がいる。
彼女の名前は、新井 雫。旧姓が田中。顔も艶のある黒髪ロングにぱっちりとした目で整っており、男子から絶大な人気で、頭も良くスポーツもできて、いわゆる文武両道を成し遂げていた。
彼女とは同じ高校、大学だったが、高校のときは、全く接点がなく、話したこともほとんどなかったが(数回は話した気がする)大学のとき、同じサークル、学部だったことから、話すようになり、大学一年生の頃から付き合い始め、大学二年生のとき彼女の誕生日である日に結婚した。いわゆる学生結婚というやつだ。
自分は学生の内に結婚すると思ってなく、しっかり収入が得られるようになってからしようと思ってたのだが、彼女は、大学に入った頃から起業をしていたらしく、それがものすごいスピードで成長し、今や彼女は、大社長なのだ。なんなら、収入も自分の何十倍もあり、かなり男としてメンツが立たない。(情けない。。。)
そんな彼女と結婚生活を送っているが、なんと今日は10年目の結婚記念日なのだ。もちろん、自分としても節目の年ということもあり、しっかり祝いたい気持ちだったのだが、クソ上司から仕事を押し付けられ、自分が断れない性格なのもあり、ただいま絶賛残業中で、もう午後10時をまわる頃だ。
もともとのプランとしては、8時に家に帰り、ディナーに連れて行き、そこでプレゼントを渡す予定だったのだ。そう、もうすでに予定から2時間遅れているのだ。スマホも鳴っている。おそらく雫からだろう。
『仕事遅くなりそう?家でご飯作って待ってるね。ディナーは、また今度行こ?』
『ごめん。もうすぐで終わるから。ディナーはキャンセルしといた』
「また、雫に迷惑かけちゃってるなあ.....。いつも思うんだけどなんで雫は俺と結婚したんだろ。。」
そういつもの生活や特に結婚記念日で思うことがある。
「なぜ、雫は俺と結婚したのか?」だ。
ぶっちゃけ、雫は、俺よりイケメンで金持ちと結婚できたはずだ。というか、向こうからくるぐらいだ。高校や大学でも毎日のように告白されていた。でも、一回もOKを出さなかったので、彼女が好きなのは女じゃないかという噂も立ったぐらいだ。そんな彼女がなんで俺を選んだのかだ。
ほんとに最初の頃は、彼女には失礼だったが、美人局で金でも奪い取るんじゃないかと疑いまくっていた。(なんなら、美人局でもこの子と付き合えるならいいかと思っていた。)
しかし、付き合ってみると、ほんとに性格もすばらしく、これ以上の子はいないんじゃないかっていうぐらいの女性だった。なにしろ、自分は初めての彼女だったので、この子を逃したら次はないくらいで付き合い、結婚した。そう、だからこそ、疑いが出てきたのだ。しかし、もう10年も経ってくるとその疑いも晴れてきていたのだが、結婚10周年の今日、自分はものすごいドキドキしているのだ。なぜなら、結婚をした当初はあまり思わなかったのだが、年を重ねるごとに彼女が冷たくなっている気がするのだ。
(もしかして今日、あなたとの生活は飽きたって言われて捨てられたりするんじゃないか...)
そんな気持ちを抱きながら、帰る準備をして、鞄にプレゼントが入っているのを確認して会社を出た。
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