ボクと夏と未来戦〜未来は君とロボットと共に〜
@MIDORINO42
MAINDATA 大未来電脳
data№1 ちょっと前の話 変える訳 心配
地球の、とあるところ、ふたつの家がある。それぞれ同じ歳の子供が居り、1つは普通の家だが仲睦まじい。一方はリッチだが家にはほとんど家族が一緒にいることは無い。そして、そこの2つの家の子達はとても仲が良い。一瞬友達以上の関係かと錯覚するくらいには…。
夏空が掻き消されそうなくらいのミンミンゼミの声。クーラーがガンガン入っている部屋にも入ってくる。その部屋では2人が話し合っている途中だった。
「…で、お前はここに志望校変更するのか?」
「はい。これが夢なので!」
先生と話し合っている少年こと、
「そうか。じゃあここの大学に行くためには評定が…」
先生が説明を始める。外では元気にサッカー部がボールを蹴っている。
「ーーー今のままでも行けるだろう。おい、刻尾、聞いてるか」
「あ、はい、勿論です」
「…全く。しかし大丈夫なのか」
「何がですか?」
何が大丈夫なのだろうか。翔は考える。
(何でだろう。…ああ)
「お前、虹羽に言わなくていいのか?」
やはりというべきか翔の親友、
「彼にはサプライズ的な感じで言おうかなあって思っているんです」
(本当はもっと早く言うつもりだったけど僕の夢は現実的では無いからあの現実主義の頑固者には辞めろと言われるに決まってる)。
すると先生は苦虫を噛み潰したような顔をして
「困ったことがあったら何か言えよ」
と言った。
何となく意味を察し笑顔で言葉を発する。
「アイツもきっと応援してくれますよ」
三者面談が終わり、帰路につこうと学校を出る。コンクリートからの熱気がすごく暑い。さっきまで冷えた部屋にいたお陰で少しは耐えられたが、すぐに汗が出てきた。暑さでぼーっと歩いていると曲がり角から人が出てきていることに気付かずぶつかってしまった。見上げる。ぶつかってしまったのは外国の人のようだった。
「わ、す、すみませんっ!」
咄嗟に謝ったが日本語だったため通じただろうか。しかしその外国人は軽く会釈し僕とは反対方向に去っていった。
(今の人、目、綺麗だったな。その上イケメンだし)
「…世界はなんて残酷なんだッ」
誰もいない道端でカッコよく呟く。厨二病のように。
ーふざけている場合ではなかった。
帰ってゆうじとゲームをする約束をしていた。早く帰らなければ沢山メッセージが来るだろう。思ったそばから《FINE》がメッセージが来たことを告げる。
(ほらね…)
『今帰る』と返信して駆け出した。家はまだ遠い。
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