栄光は誰のために
羽弦トリス
血を吐きながら走るマラソン
昨夜は突発的な希死念慮が湧き、多くの方を心配させてしまい、すいませんでした。
僕は生きます。
幸せになること諦めていました。絶望はどこまでもくっついてくる。だが、そんな中でも小さな幸福があり、積もれば幸福になる可能性もある。
自ら命を断つのは、権利の放棄だ。
幸せになる権利。
この先も多分苦しむ時が来るかもしれない。その時は思うだろう、何故あのとき死ななかったのかと。
厭な扉を開き、厭な人生を歩む。心のどこかで、頑張れ……と。
人生は永遠と繰り返しだ。かの有名な◯殺マニュアルには、人間はレンガの壁の一つだと書いてあった。レンガ一つ欠けても壁は倒れない。
ドストエフスキーの「罪と罰」では、ラスコーリニコフ少年が高利貸しのババアとその場にいた親類の女性の2人を殺害した。だが、最後まで罪の償いの言葉はない。
そこまでしても、少年は生きた。
二度と希死念慮に襲われない処世術を身に付けなくてはいけたい。
最後に。
人生は血を吐きながら走るマラソンのようなもの。だが……、
僕は生きる。
終
栄光は誰のために 羽弦トリス @September-0919
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