第5話 『もう、そうなんです』 


 『ヨソノセカイノ、オハナシ デス。』




 あるひ、お財布をひろいました。


 なにやら、あやしい、鎖がぶら下がっています。


 警察に届ける前に、中身を確認しようとしました。


 お札が一枚ありました。


 ちょっと、引っ張り出すと、なんと、すぐに、次が現れるではありませんかあ❗


 いくらやっても、同じです。


 『す、すごい。オカルトだ。呪われるに違いない。』


 と、ぼくは、近所の交番に駆け込みました。


 『あら、やましんさん、いらっしゃい。』


 『あの、これ、拾いました。ちょっと変わっていて…。』


 『おさいふね。確かに、ちょっと変わった財布だなあ。何でできてるんだろう。皮にしては、やたら、ずっしりと………なになに.......わあ☺️』


 交番のお兄さんもびっくり仰天。


 『こ、これは。打出の小槌お財布かあ。』


 『気味悪いでしょ。よしなに、お願いいたします。』


 『ちょっと、警部補に相談します。』


 と、言って、本署に電話を掛けたのです。


 相手のでかい声が聴こえてきました。


 『ぶあかもん。この、国際情勢不安定で戦争が始まりそうな時期に、なにいっとるかあ! ふたりで、まっとれ!』


 『はあ………… 』


 やがて、仁王さまがスーツを着たような、顔見知りの警部補さまが現れました。


 『みせろ!』


 『はいな。』


 『まったく。やましんさん、あんたも、いいとしして、なにやっとるのかね。あーん? うん。え? どぎょわー⁉️』


 警部補さんは、お財布を投げ出して、ひっくり返りました。


 意外と気が小さいようです。


 『なんだ? これは? むむむ。タンブリン・カスタネット国の陰謀だな。』


 『なんだそりゃ?』



 そこに、ふらりと、棒のような人が現れました。


 『あの、おさいふ、落としましたねん。………あ、それや。』


 『まちなさい。あなたが落としたと証明できるかね。』


 『これ、ズボンにくくりつけていた鎖れす。』


 棒のような人が、ズボンの鎖を見せました。


 『どれどれ、なるほど、一致するな。よろしい。ここに、住所氏名連絡先を。』


 『はいはい。~マラカスモッキン星系、💫 スズナリ星。シンバル州フォルテ島。ティンパニ・ムツカシ。異空間通信銀河系株式会社、( *´・ω)/(;д; )( *´・ω)/(;д; )( *´・ω)/(;д; )123( *´・ω)/(;д; )。』


 『ふむ。あなた、おさいふ、返還します。しかし、危険人物事前取り締まり法により、拘束する。』


 『そりゃ、宇宙戦争になりまっせ。』



 その言葉通り、翌日、地球は侵略されたのです。


 そうして、ついに、平和になったのです。



 もう、そうなんです。



 

     

 


 


 

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