俺のVtuver物語 〜人生負け組?のドタバタ日記

ティク

はいしんにっき 0日目

俺は、滝村たきむら きょうどこにでもいる普通の高校生三年生。なんだけど、中一のころ、才能溢れる奴らに好きなこと馬鹿にされて虐められて解離性同一性障害(多重人格のこと)になるほどストレス抱えてもう嫌になって中二で不登校になって現在は通信の高校に通っている。昔もこんなことあったがその時は自分の性格を作り変えてやり過ごしたんだが、そうもいかず。こうして家でボッチを満喫している。アーカイブ漁るの楽すぃー! でも、こんな俺でも生きようと思ったのは一重にこの人らのおかげなんよな。


佐村さむら もみじ


大手Vtuber事務所、《オンライブ》に六期生として所属して、あの某有名配信サービス、『ティーチューブ』でVtuberをしている。俺の最推しであり、とってもかわいい。とにかくかわいい。少し抜けてるところとか、かっこいい雰囲気だけど実はポンコツとか、行動一つ一つの掛け声とか、ギャップ萌えとか、とにかくかわいい。


 おまけに料理もできる。たまに出前みたいなこともしていて同期や先輩に感謝されてる。俺もモミジクッキー食べたい。もはや嫁に欲しい。まあこの話は置いといて、あの人の誕生日配信の時。


 『みんな祝ってくれてありがとう。私も、みんなに言えるわけじゃないから、一括になってしまってほんまごめんなんやけど、お誕生日おめでとう。そして、生まれてくれてありがとう。生きててくれてありがとう。君たちが今ここにいるから、こうやって佐村にコメントをくれる。スパチャをくれるそのことに、心から感謝を。みんな、ありがとう!』


この言葉に、救われた。こんな俺に生きている意味をくれた気がした。スパチャはできなかった。制限ウザーーー。あとは歌い手さん。


花音はなね


今や大手と言っても差し支えのないほどに成長して、武道館ライブなんかも行ったアイドル会社、『雪桜ゆきざくら』。そのセンターとして有名で、とても人気がある。


 俺の人生不動の最推しでもある。異論は認めん。実際にライブとか握手会とかにも行ったが、あれはあかん。あの笑顔。ワイ浄化されてしまうかと思たで工藤。え?このネタは古い?まあいいや。


 ほんでもってあの人のすごいところはスタイルやダンスだけじゃない。その圧倒的な歌唱力。とくに花音様は、「悲しみ」「苦しみ」「絶望」「孤独」「希望」「恐怖」などと言った、割かし暗めの感情の込め具合が半端じゃない。あれは絶対俺と同類、いや、それ以上の経験をしている。でも、その中にある力強さ。その苦しみを乗り越えた力があるからこそ、あの力強さがあるのだと俺は思う。あの人の声に、歌に、感情に、何度救われたことか。自分よりもひどかったであろう人が、こんなにも前を向いているんだって、そして、それでもいいよ、そう言ってくれている気がしたから。


 そしてこの人、同じくティーチューブでリアル配信とラジオ番組の中間みたいなこともしている。ちなみにメンバーシップの名称はみかん部。ミカンが好きだから、だってさ。俺も入ってる。当たり前。俺の初スパチャはこの人に捧げると決めている。もちろん満額。


 ちょっと語りすぎたかな。まだまだ居るんだが、とにかく大きな人たちだけ。こんな人たちに、救われた。用意した首吊り道具も、カッターも、遺言書も、全部無駄にはなっちゃったけど、この人たちに出会えたのならよかったかなって、今は思ってる。


 でもまだ学校に行くのが怖い。自分が怖い。人が、怖い。白おも黒に塗り替えてしまえる数の暴力が、害意が、怖い。でも、この人たちのようになりたくて、憧れの存在に、少しでも近づきたくて、でも、オーディションなんか行けなくて。Vtuberですら怖くて、最初は、小説家、そして、3Dモデラー、写真家、作曲家、そんな、人の反応を見なくて済むようなものから始めって行って、いまではどれもそれなりに人気が出るほどになってきた。


 引きこもりを始めて早三年、ある程度の税金処理なんかも覚えて、ある程度、自信もついて、でも、まだ人は怖くて、だから、個人勢として、Vtuberをしてやろう! そう思い立ったが吉日。早速、あまり得意ではないイラストをがんばって書いてキャラデザを完成させて、得意なモデリングをサクッと終わらせて、待機画面、配信中用のBGMやメインテーマのソング(一応なんだけど)とかも作って、それぞれの垢で告知して、いざ! やってやる!


☆☆☆☆☆☆☆☆


【つぶやいたーから通知が来ました。】


「あ、蒼碧あおみどり様からの通知だ。なになに、、、え!? 蒼碧様、Vデビューするの!? あーーーーーコラボとかしたいなーーー! でも事務所が許さないよねー。どうしよっかなー」


ある部屋で、ある女の子が、そういって悶えていた。

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