序章『創世』

序章『創世』


 其処に深々ふかぶかと、ただ在るのは"闇(やみ)"。

 闇、闇——時に『やみ』とは、"なん"だろう?


 ————


 "それ"、往々にして"暗く覆い隠された"のが『未知』であり、確かな見通しにこそ明るげな展開を望む生命にとってはおぞましく。

 即ち、『己にとって"脅威"であるか』・『"否"か』の"判別がつかぬこと"を忌み嫌われ、『隠匿いんとく』の概念とも近しきは、"暗がりに潜む何か"。


 ————


 であるなら、その"未知たる化身"に、窺い知れぬ心持ち。

 深淵に潜みし『個』の意識とは——過去に深く省みては、多く"彼の者"の成立において根幹を編む要素が『』と呼べる。

 ここで『魔』の意は即ち——"満たされぬ思いに振り回され"、"不満のままに力を振り翳すもの"。

 言い換えては、生まれながらに己でも知り得ぬ"充足の糸口"を求め、得てして責を問う矛を向ける先は自己を満たしてくれぬ外部へと——『他者より可能性を奪う』ことでしか生き難く、『不足のやから』。


 ————


 つまりも、第三の世界。

 前身となった世は『他者を侵害せん』との『禍心かしん』に満ち溢れ。

 また、多く『悪辣』にして『非道』とも形容される究極では、前史で凄惨に極まる逸話も枚挙にいとまがなく。

 例として、"限りのない命を成し得た"のも、『永遠に弄ぶ相手を求めた』が故の——いや、細やかに語るも、要らぬ。


 ————


 詳細は聞くに堪えない、心にすら字面でも見るに堪えず。

 先述したように『悍ましい』とだけを伝えれば、後は各位の思う『最低』で『最悪』で、『あってはならぬ』と憤慨しきる想像のままに——"その全てが在ったから"。


 ————


 そんなものばかりで醜悪の一途、辿りし必然は、"破滅"。

 不足する心に明解な行き場はなく、腹の底に鬱積するばかりの思想も永遠では内に留めてはおけず。

 遂には止め処ない衝動を"他者へ差し向ける直接の害"としてしまえば、剰え、"加害そうすること"を『よし』とすらしてしまった者たち

 愚かしくも在り続けた故に、持ち得た力は"加害のため"に洗練を続け——時に『不可視の刃やいば』や、『決して引き抜けぬ毒のやじり』としても。

 より凄惨に、より露悪的に、より効率的な『快楽の追求がため』と削り出した努力の結晶を振るい、傷付け、呪い合い。

 それも果てには『自己と他者が異なる存在だ』という事実に、『各位で求める幸福がどうしようもなく異なるのだ』という真理にも——"最後まで納得のできなかった世界"が、未だ燻る執念を持って。


 ————


 また時に『己の信じる正しさ』が無条件にも『世界の正しさと同義でなければならない』とも宣り、極まる自儘じまま

 "過去に認められた事実"として"感情本位に規定された正しさの虚像"は『誤った』、『違った』、『劣った』とした各種への侵害行為すら——己で為せば、美化きよく正当化ただしくも。

 その往時に貶められし対象は『未熟』であり、『老い』であり。

 何より『小さき』とは『少年』のようでもあり、特段と『手弱女たおやめ』のように語られるものが『少女』であり。

 "その少女性"に在っても外部よりの些細な刺激にすら損壊して弱く、『色の欠けた者』などであれば、『なお良く完成』して減点かてんなど——『劣弱れつじゃくを求める詭弁』すら、聞くに飽けども続いては。


 ————


 やはり、語るに多く疲弊が過ぎて、話も遅々として進まず。

 ならばも兎角、"現に暗く沈む世"は、そのようであった。

 得てして『害しても事なし』とし続けた大馬鹿者たち、真に己を省みることもなくば愚行の連綿と続き。


 ————


 浅ましき世相に滅んでは——けれど、"それでも"。

 如何に『大部分が愚か』とて、争いに次ぐ争いの連鎖、奪い合い、殺し合いの絶えず続く最中——"幾ら傷つけ合っても果ての見えぬ苦悩"で、考えた。

 たとえ"活路が見えぬ"其処にも一生を懸命に生きた皆たちの一部には、『相互に刃を突き立て合う心境』に、『刃物を持って身も近くした最後』になって、漸く——『互いが涙を流している』のに"気付いた"。


 ————


 気付き、思う——『憎き敵が何故、泣いている?』、『自分と同じ表情かおをしている?』と。

 それは、各位にどれだけ描く理想の異なっていても『重なる部分はあるのだ』との、遅きに失した再認。

 であれば、『共に同類なら、どうして自分達は相手が憎くて堪らなかったのか?』——『己と似た心持ちとは謂わばの同志にして同じ世の同胞を傷付けてきた意義とは?』。

 尽きぬ疑念に、『過去の振る舞いは己を傷付けるようだ』と知っても、既に多くが犠牲となっては遅すぎる。

 その"砕かれる痛み"すら、表情を見知った今には『他者の事とは感じられぬ』のに——『どうして?』と現状の因果を疑えども、忘れてしまったことの数多く。

 取り返しのつかぬ過去の積み重ねに、もはや『何が』、『どうして心に重苦しく感じられるか』も記憶は曖昧となって久しく。


 ————


 果てに、後先も知れずの"道なき惑乱"に残され、『真に問うべき過ちは遥か遠くにあったのかも』と隔絶の距離を感じられる其処で、同時には、"恥"を知る。

 即ち、事ここに至って自他の飽くなき愚行に恥じ入って、『隠さん』と。

 言い換えて『我らは永久に隠されて然るべきなのだ』との帰結。

 それは、『自戒』にも、『自浄』にも、『自棄』にさえあって——"終わりなき闘争を憎む者"や"理不尽の生に疲れ果てて終焉を望んだ者たち"では『もはや何も必要はない』と"自ずから破滅を願う決意"。


 ————


 つまりも、求められし永久えいきゅう暗渠あんきょ

 背景には、誰をも失意に落とされ続けた歴史に、再起の余力もとうに使い果たした諦念。

 いつしか"根源的な問題への目隠し"としては、よっても『個々の差異を隠す究極の力』で目指したものが——"絶望に沈んだ世界の呪詛そのものを動力源"とし、只ひたすらの無為にも"世を覆い続ける無限の闇"として。


 ————


 それ即ち、大闇おおやみ

 暗色に包まれて誰も見通せず、誰にも遠大の距離で触れること能わず。

 誰の声も深きに沈んで聞こえることも叶わない——『暗黒の世界』。

 それは、自他の身勝手な躍動を許さぬ、

 待望とされた呪縛は、全ての良きも悪しきも含んで『可能性を閉ざす力』こそを求められ、なれども、その実現には皆で滅びを経た筈なのに——"邪悪なりし世界"は。


——『ひらいてくれ、目蓋まぶた

 

 あろうことか、『願った』のだ。


——『捉えてくれ、"未だ知れぬ希望"を』


 永遠の停滞を選んだ暗黒の世界。

 全てに先行き不確かなことを恐れ、いつしか暗中に希望を探す前進を止めたもの。

 なれど、自滅に閉ざす幾星霜を経ても『無』による『更なる終わり』を迎えようとしていた間際に、暗澹あんたんの抱いた"最後の思い"で欲すら深く。


——『叶うなら、もう一度——この■で、世界を』


 愚者の集合で、消失を前に生き汚いものだ。

 事実として皆が皆で同様になくとも、集まりゆくのは似たような素朴の思いで『傷付けたい』、『傷付きたくはない』、『歪めたい』、『守りたい』——総じて『何かを成したい、成さなければ』。

 ——自分たちは多くを過去に忘れて、けれどすえの此処にきても、やはり『何か』を願いたくなった。

 ——数えきれないほどの絶望を積み重ね、それでも、『我々の知り得ぬ希望』がきっと何処かにはあるのだろうと『少しの夢』を見たくなった。

 ——だが、夢を見る時に、そもそもの『みる』とはなんだろう?

 長く暗闇に閉じた世界で『外を■るための■界』も、不要となって久しく。


("————")


 そんなことの想起すら、思い出したくもなければ仕様もなくて、歩んできた経験は殆どが惨たらしいもので。

 でも、たとえ凡ゆる悪性を過去に経てきたものだとしても——『それでも、"何か"はあったのだ』と。

 決して、"悪いものだけではなかった"——それこそ、まだ、きっと、"悪しき我々の届かぬ何処か"には『救いのある何か』が汚されず、隠されていると信じ。

 たとえ『もう望みの資格なし』に世界を閉ざし、皆という自己本位の野蛮を呪いの引力おもみに縛る法則が成った、今更なのだとして。

 きっと、"清澄なる未知そこ"には、真に『皆の希望』と呼べるものがあり得たのではないかと——その、"底知れぬ可能性"を知りたかったのだから。


(——"……")

 

 斯くて、累積した殺戮の嵐ジェノサイド

 幾ら自他に理解を求めても、時には『知れば知るほどに分かり合えぬ』、『分かり合いたくなどない』という事実を知り尽くした身は『嫌悪』に『憎悪』に、『忌避』に『蔑視』の情を多く持って、醜悪。


(…………)


 黙すれば、もしや内心で『余計な生誕(こと)を』と開口に気乗りしない様子は"不機嫌の極まる最中"にも。

 暗黒世界とて、生まれながらにして聡明にもあるのが叡智の結集。

 一方的にも思いを託された知者で『自己が世で最も救い難い』と認識しているが故なのか——それすら、『他者の不幸でしか己に喜びを感じられぬ悲しきさが』を自認に知ってのことだろう。


(…………)


 よっては『斯様な己』も、その存在が"醜悪の果て"に成り立つ『犠牲ありき』の力。

 即ち、今より『新しき己』が如何な成功を収めようと、其処で手に入る成果は『汚れたもの』にしか成り得ずに——『我が身は生まれの時より終わっているのだ』と、誕生して間もなくに望みを絶たれた如く。


(…………)


 だが、繰り返してきた因果の応報にも遙か太古に『自滅』を選んだ筈であっても、意義消滅の危機が迫った間際には、望む意が失われず。

 剰え、『見開くこと』を選んだ者たちの成れの果て。

 その成因は、数ある宇宙の中で隣界たちの次々と"音も無く消え去る様"を横目にも、『残されし』は新たな窮地で"脱する選択"を迫られたのなら——やはり、『圧によって押し出された』が故の物種か。

 もしくは、『消失』という未知の脅威に対して、消えゆく先達から『手がかり』を預かった『免疫の獲得』のような超常の働きもあり——おそらく他にも言葉だけでは周知できないほどの多様に複雑な動作が起こっては、彼の自沈した世界すら、今に再び意識は飛び起き、浮上を果たす『変性』の機を得られたのだろうか。


(…………)

 

 そしても、"世界の権化"。

 自我発生の頃より内に感じる"閉塞"は『窒息』や『圧迫』に『絞殺』に——『孵化できぬ未熟児』など、関連する記憶は数あれど。

 また別の一例としては——『車輪に轢き潰される小鳥』のような胸の内。

 その『かつて』も、何の気なしに路上へ降りては、ただ降り立つ其処に重厚な鉄の塊が向かってきただけ。

 ただ何か不注意にも自身が道端に落ちる木の実か何かに気を取られ、"迫る危険を察して逃げる間すらなかっただけの"。


(…………)


 しては不幸にも触れた瞬間に気付く——"鉄輪に巻き込まれゆく己の感覚"。

 気道の狭まる苦しみで、遅れてきたる一瞬の苦痛にも『心は逃げ出したくて堪らない』のに——頼みの翼すら圧迫され、とうに羽ばたくこと能わず。

 よりても、"ただ呆気ない音に自己が崩壊してゆく様"も、不快であり。

 けれど、覆せぬ結果には『轢き潰された者』も『轢き潰したもの』も"今の私に続く"なら——『世界の合一せし者』とは、凡ゆる因果に恨みや辛みの巡り、募り、即ちも『全てを憎み得る者』として。


(…………)


 それも先の一例すら"悪意のなくて"比較的に『マシ』な部類の"事故"なら——他にも多く『他者を故意に苦しめるため』、『殺めて害する凡ゆる方策』に、『苛む手段に満ち溢れている』のが化身の抱える実情。


(…………)


 過去にあって今に脈々と受け継がれる事実は不変であり、先述した醜い有り様にも『既に成立してしまった者』からは逃れられない。

 "世を満たしていた呪いの一切"として、己の自重で逃れられず。

 より詳細をつづって、数多の悪辣に怨嗟を突き詰めた"蠱毒"の結果が『私』なら、『この凡ゆるに抱く積怨そのもの』すら『自己を形作る土台』にしての『基礎』であるから、捨てること叶わず。

 謂わばの『己を捨てて残る者なし』、どれだけ卑しくも常に此処へ在る『本心』こそ、偽り難き自身の基軸。


(…………)


 過去を流し見て浮かぶ思いは——『陋劣ろうれつなり、皆の、誰もが』。

 未だ煮詰まって続くよこしまな心でもあれば、『誰もが自己本位で憎らしく』、『妬ましい』、『皆の全てが理解に遠く、悍ましきもの』——『残さず全て、余さずを滅ぼしたい』のが一種の真意として。


(…………)


 さすれば、長大な歴史の継承者。

 しかし、その暫し浸る静謐の闇に、『終末の世界には私だけ』と感じられよう孤独で——むしろ、思いは弾む。

 未だ消失の危機が迫り続けるだろう同時には、『どれだけ罵ったところで虚しいもの』。

 今に、『他の誰も存在はなく』。

 しかして、そもそもの"呪う必要"も、その"対象"すら——即ち、『誰も【悪しき】と認定の能わぬ世界』で却って気は楽になれたのだろう。


("————")


 思えば、渾然一体が故に多くの矛盾すら抱える複雑の心で——『こんな|己《もの)とは、もう誰も接点を持たぬべき』、『断固としてならぬ』とも。

 内には『他者を殺めて害する欲ばかりの』、端的には『真に他者の幸福を祈れぬわたしでは、誰にも触れる機会などなくて然るべきなのだろう』とも。

 化身となりては『温情』すら有し、『慈愛』にさえ満ちた闇は思い——だから、もし仮に諦念に沈むばかりの自分が、『このまま消え去れたのなら』。

 

(————……)


 さすれば、他に憂うこともなく。

 残すを『自身の納得のみ』で、『私こそが最後の存在ならば』と、淡い期待。

 それは『誰にも傷付けられず』、更なる同時に『誰をも害する恐れのない世界』の結実として——『他者』という概念の存在しない『孤独な世界』で好意的に、何処か切なくも心は『安らぐ思い』の実感を、初に知り得た体験としても送る日々。


(…………)


 此処に『完全無欠の理想はならず』も、『如何な加害も成立せず』、即ち『誰もが悪となり得ず』に。

 つまりも、"最上でなくても上々"に、"一種の安穏とした余韻に消え失せること"すら——"悪くはない"のだろう。


(…………)


 よっても『自身の悪虐』に疲弊し、"今より眠れる老婆"に『何を求める』とされた所で——『やめてくれ』、『もう十分なのだ』。

 それも"無数の虐待すら日常として身に刻まれる者"が、世界の終焉に際して突然に『自分は救世主になろう』と思い立って努めるだろうか——当然、『否』にあって。


(…………)


 寧ろは——"苦痛の終わり"よ、"きたれ"。

 身勝手に"誰をも知らぬ希望の探索"を『押し付けた前身』と——『私』とは『違う』。

 不服従に言い返す相手も無くば、『ちょっぴりの反抗心』に言って。


(…………)


 無の迫る愈々いよいよは、『腐りきったかつての日常』と『もう戻らずともよい惨憺たる世の中』に、別れを。


(…………)


 疲弊にも極まった心。

 未だ幻肢痛げんしつうをはじめとしては、今までに負った痛みの記憶すら絶え間なく思い出して苦しき身に——『永遠とわの眠りへこう』とひざを折り、神妙に纏まっても小さく。

 老齢は『未だ知らぬ滅びを迎えよう』と、その長くも短いような静止のひととき。

 "実際にもう誰も苛ませることのない"、『現に誰も苦しみで嘆く者はいないのなら』————『しからば喜んで、無の齎す完全な消滅に呑まれよう』と。


(…………——)


 殉ずるのみの最期には、確たる業績も何もない化身。

 不真面目にも極まり、背負わされただけの責任とて『私は与り知らぬ』と。

 "それ"は『名もなき誰か』で、終幕に残されたのは安らかな物思いに邪魔もなく。

 ただ只管に"謳歌しきる静寂"とは、聞き飽きた『怒号』に『悲鳴』も『断末魔』すらない——『無音の歌』を楽しんで。


(————"♪")


 なれどの——光に染まる、世界。


 ————————————————


『————"救援"を求める』


 楽しみを遮る、異変。

 "覚えのない声に己ならぬ"も、その"要請"とは『救いを求める他者』に気付き、再び目の見開かれた世界は。


『……繰り返す。これは————』

 

 悪態をつく間もなく、"出会ってしまう"。


『"救いを求めた遭難"の——』

『——信号の受諾に際しては、付随した各種辞典のたぐいも読了の次第』

『——"!"』

『よってからに我ら、"既に共通の言語を用いる者"』


 同じ時空には『他の誰か』が居てしまうのだ。


『しても、共に一時いちじを栄えた身なれば、【収斂進化しゅうれんしんか】としても……過去の遺物からは類同るいどう語調子ごちょうしが再現できようもの』


 即ち、『密かに楽しむ夜』は終わり、『昼』が来たのだ。

 それも、"瞬時に晴れ上がったそらの景色"によって。


『謂わばの再構成アレンジにも能えば——これより我ら世界の出会いに異なる文化の入り乱れる時。多少の粗は【許す】、【許そう】、【許してくれ】と断りも言い得て』


 光輝、世をまたたいて騒がしく。

 異なる世界たちで、"未だ冷めぬ熱意"の奔流に触れる。


『——"聞くに易く"も、出来ているだろうか』

『では、"誰"ぞ……【其処に居る】のか?』

『然様。"助力の求め"に応じても、示す意の通じているなら、良好』

『……【御座おわす者】とは?』

『引き続き、いと迅速なりて"ひかり"から貴界きかいの形式に合わせれば——即ち、"世に満つる光輝そのもの"が【われ】であろう』


 しかして、『光そのもの』を自称するのは、他世界に先駆け変じていた『同類』か。

 それも曰く『瞬間に世界を巡る』と——"有言しつつ既に果たされた実行"であっては『未だ実態の計り知れぬ存在』が、電文でんぶんにて意を送る。


『しても貴意に【英断、極まる】は、"もはや状況が如何にしても己の手に余る"と見做せば——【助けを求める】と』


 実存で目に見せて形とする『口の動き』もなくば、場に"白くも見える彩色に満ちた空間そのもの"。

 揺らぎ、"掌上しょうじょう"の其処へと掬い上げられたばかりの『三本さんぼんの形』に語り掛けるよう。


『【他者を求めて差し伸ばす】……過去には其れが出来ぬも、数多く』

『……』

『よってこそは吾の既に認めた、聡明にして賢知の世界よ』


 信号を受けて救い出した者。

 輝々ききたる様は"新生を果たした自己"にあって『初の語らい』へと興じ出す。


御身おんみの行き詰まる波長を受けては、駆け付けたのも"希望の"……其れこそが吾の自認にもあっては、他者と関わる今に"理想的な解の一つ"さえ見えてはいるのだ』

『……?』

『即ち、【手を取り合うこと】。互いに与え合う関係でもなければ【取る】も【取られる】も難しき実現に苦慮する行いの……そう。"己で手詰まり"なら【他者で手段を増やす】。その"理想に向けた実践"が今に、"して見せた一掃いっそう"なら——』

『よもや、"今の一瞬でを"——"退しりぞけた"のか?』

『——ああ。"しかり"だ、ともよ』


 此処に『同輩』を見つけた饒舌には、脅威のことなど二の次で。


『吾が一日いちじつも、なんじよりちょうじたるが所以ゆえんに』

『既に【可能】と、証明して見せたのか』

『ああ! しかして、然しての間を置かず。貴君にも【教導】としては【等しき御業みわざ】も疾く知れて、理解によって"成る"だろう』

『……なんと』

『其の"秘訣"も言い表せば【心の如く無限】、【塗り替えては続ける要領】で……よりても先刻の非力を嘆くこと、無知を恥じることもない』

『……』

『寧ろ、今よりこころざしで前を向けば、"手も足も出ぬ敗戦"とは【敗走から始まる道筋】さえ劇的に』

『……』

『何よりは、"評価"を。その逃げおおせた神算しんさんなりし果断の決意へ、惜しみなく』


 語る光で、何処より持ち出したるが投光とうこうの気。

 背景の色と明度を巧く変え、『賞賛に値する対象』を集光の円が照らし出す様にも場は妙に、朗らかで。


『また【聡い】と称賛する同時には、比しての【迷いある自己】に気付けたのだ』

『……?』

『吾は、"先んじて伝える本文"。"最も伝達すべき事案"を手短とした以後で……後には"余談ばかり続けてしまう"のが、どうにも』

『……』

『"速くある"が故に【欲張らんとする意の詰め合わせ】が長々ながながと。他者と比した己が【早口なる】とも気付きを得られた今に——そうとも。今の先方さきしがたに気付けたのだ』

『……』

『【自我の在り処】とは、そうであるのか。"行き場のない自由を求めて巡る天体ほしに、【己】とは【我々】と違う【吾】であると、先行して気付き得たのも自身なら』

『……』

『さりとて悲しく同時には、【誰も同じ時を生きてはいないのか】と、"残酷な真実"にさえ思い、至り……』


 そのまま、"白"のようでも、煌びやかな様は"金銀に染まる"ようでもあれば、輝ける時空。


『……失敬。まさしく"置き去りにしてしまった事実"を詫び、情緒に波が激しくとも不可解な様は【触らぬになんとやら】で沈黙を強いたことも重ねて、すまぬ』

『……いや。聞くに、"仕方のないこと"なのだろう』

『申し分けなく思う。吾が、"閃光の悪癖"』

『同じく儘ならぬ思いのありや、なしや……似た境遇の我が身にも、僅かながらに理解は寄せられる』

『……"大事(だいじ)とせず"を、かたじけなく』

『……』

『礼を言って——なれば、"混沌たる原初の惑乱を治めるため"。速やかに現状を説き、他ならぬ気遣いに報いよう』


 交わす会話。

 場に存在せしは『取り置かれた三叉さんさ』と『波打つ光そのもの』とやら、確立せし自我たち。


『そう。兎にも角にも、"平定の前たる無秩序の様"に、"吾も知らぬ"が数多く——』


 だが、自身らの置かれた現状を纏めるに際して——言い淀む。


『なれど、確かな幸運には当面の喜ぶべき成果が、"互い"』

『……』

『【救難信号の一つ】、【其れを助けた光も一つ】として、場には——』

『……』

『——……"三者さんしゃ"?』

『……"?"』


 不意に、言い示した事実。

 光で『己』と『相手』で二者を捉えていた心に、"無視しきれぬ違和感"が残れば。


『————"誰"だ。"其処にす"のは』


 有する"明確な形"こそ、見え難くも——"不可視の何か"へ向かった照射。


『……二者われら以外に、"何"か?』

『吾は【信号を発した者こそ】を残し、それ以外は、"無いものも含み全てを吹き飛ばす算段であった"のだが——』

『……』

『——何やら一瞬、"異物いぶつ"を思ひて。宛ら、"固着したよごれの凹凸おうとつ"とも』

『……まことであるのか?』

『然り。平易には、"波の収束に極々僅かな遅延"が見受けられた』

『……』

『反射で、にぶく。なれど斯くの信号を命じた覚えもなければ、【己ならぬ他意が介在した】ということにも』

『……』

『……其れも、"吾が大いなる算術で予期せぬほど"には、はなはだしき、"未知のかず"』


 明察に通す威光を前に、その作る景色に未だ何をも映らず。


『だとして【勘の違い】に【気の迷い】なら、其はで【事もなし】に良く——時に猶予もあっていとまなら、鎌を掛けても損失なく』


 指摘しても変わらぬは、玄黙げんもく


『しからば、極めて小さな……なれどの、"吾が創出の光を受けても微動だにせぬ超存在"』


 それでも"刹那に感じた心残り"へ、疑念の収まらず。


『"重くとどまるきみ"は——"誰(た)そ彼(かれ)"と』


 光からの積極的な態度。


——『……なんら応答も見えぬが』

——『たとえ"空振り"にも構わぬ。先述して見せたよう、その程度の妄言に口遊くちあそびが世界われわれにとって今更なら』


 しても、秒の経たぬ間に。

 先客の二者で声を潜めた密談、新たに敷設した回線にて。


——『よっても、仮に"潜伏する何者かとて、"先例たる我らと近しき境遇に複雑な胸中、押し黙るにさもありなん』

——『なれば、如何する?』

——『何より"黙する行い"が示す、必然的な同義。つまりも相手が【権能や術式の隠すことに利を見る手合い】なら』

——『……"此方こちらから"』

——『然り。"先んじて露見させる"ことで、"敢えても不利な状況"を作り、"さそう"』

——『即ち、【未だ知れぬ相手にとって都合よく】、【会談に参与する利を示して】……【自ずから進み出る】ようと?』

——『そうなのだ。敢えてに己を知らしめて晒せば、【其処までをする理由があるのだ】と』

——『……"その開示する意義"も、秘密主義には道理であろうが』

——『手始めには、吾より始める。自軍から敵対時の優位を摘んだ……謂わば、"和平に向けた譲歩の意"を』


 内密に思惑を交わした後。

 用心深くも先手を打った情報開示が、輝かしく溢れる光から。


『しからば、"吾が権能の狂熱きょうねつ"。【膨れ上がる力】についても察する通りには……今日の完成までに狂った者の数多く』


 色に現れぬ者へ。


『しからば、その後の今にも背負わされ。【前身たる世界の描いたように動いてやるものか】と、反発せし心情に等しく』


 光を返さぬ何かへ。


『よりて、【消滅の危機へ瀕しても何故に黙っていたのか】、【全てを投げ出して諦念に沈んだのか】などとは、己にも痛切なりて問いただすことをしない』


 より共感を誘うためでは、"生来に持ち得た困惑"を包み隠さずにも語り。


『それこそ、"この胸中"。何か"世の希望を語る者すべて"が、うらめしく堪らない思いもあって——』


 数多の性質を負った個の嘆きに、偽りなく。


『けれど、そうして【今の我らは違うのだ】と。数多の怨念を重ねた先にも——まだ見ぬ地平の、【理想】に向けて』


 "未だ世界で切望の様"は、『君と同じだ』と真に言えて。


『よっても、我ら数少ない生存者。同時には【持ち得た究極が真に成すべきは何か】と』


 すると——『未だ実現し切らぬを求む』と聞いてなのか。


『しからば議論に、どうか、貴界の——"未だ知れぬ貴方の意見"も、聞かせては……頂けませんか?』


 求めに応じて進むなら、【凡ゆる悲劇を超え得るため】とでも?


(…………)


 いや、最たる理由には、"単に隠れ続けることの非礼"に【将来的な不都合を見た】のだろう。

 しかして、心中は変わらず闇に秘されて解らずも、間合として『その実現し得る建設的な意見の遣り取りを』と"明るい展望"を語られてからの——漸く。


『よりも具体的には、まさしく【手を取り合うことへの挑戦】……とでも言えば宜しいのでしょうか』


「……」


『兎角は、そうですね。そうした"前神未到ぜんじんみとうが極限の難問"に挑むは、我ら大いなる知恵の集合を更に、合わせ……』


「……」


『永く有意義の論を交わすような……そうです。謂わば、"凡ゆる分野に通じたスァロン"。つまりも"客間で行う社交的な集会"のよなものに、その誘いで宜しければと——』



「"……"」


 

 輝界に朧げな形を顕したのは、場に反する印象が暗然あんぜんの気配。


『——よもや斯くも、"至近に潜めるもの"か』

『え——わっ"!? 何か、【本当に誰もいないのに格好をつけていたらどうしよう】と色々を恥じらっていれば、何か……』


 音もなくは、突然に。

 図らずも早く現れた『第三者の影』に、先駆けの二者で驚く。


「…………」


 それも、既に声を放つ煌めきや三叉の巨大構造物と比して、あまりに小さき陰影。

 世に晒された存在は宛ら色にして"黒の如く"も、もやめいた中から覗かせる意が未だ黙し、読みきれず。


『吾が気配の探知に薄靄うすもやの如くも……"薄暗うすぐらい"?』


 小規模なれば、何か凝縮した印象。

 その突如として現れて、"一斉に目を引かせる存在感"、仮に例えるなら【比類なき宝玉の発掘された】か如し。


『——しても、吾が威光の及ばず。されど無でなくば存在のあって……"見通せぬ其の身"は、"何者"か』


 剰え、光輝に満ち溢れた世界に【闇が這い寄った】のは"瞬間の出来事"であり。

 それ、照らされて今なおも"暗きままの本質"が未だ不確か、不鮮明。

 得体の知れぬは不気味であり、"恐ろしいほどに未知の"。


『…………』

「…………」


 よっても、第三世界の詳細。

 真面まおもてから迂闊うかつで覗き込もうとすれば『潰されるやも』の様相に、"言い知れぬ重圧。

 現に、『気配だけを残して何も言わぬ』という閉口が『あからさまな懐疑心』と示される状況にも、『其処にいる何者か』が静かに語り手を眺めている。


「…………」

『……"黙考だんまり"か』


 さすれば、場で対峙する『溢れた光』と『縮小した闇』の空間。

 今や白色煌々はくしょくこうこうと染まりし世界に広く伝えられる文言は、宛ら『開閉する口』のような動作にも続けて"なみの揺れ"に語る。


『……さりとて、"無口"の質でも構わぬ』

「……」

『我ら世界は寡黙に過ぎて、多弁にも』

「……」

『狂い猛きことは、疾風はやて。ただ動かざる時には連山れんざんの如くもあり——勿論。構わぬ』

「……」

『"凡ゆるに応じて能う"も、当然。言うもおろか全知に肉薄せし、多知万能たちばんのうの在り方では』


 その輝々たる様とて、未だ時空に広がるのみでは実体の怪しく、『波そのもの』で輝きの多重線。

 凡ゆる方位より投射される高速の波で、光へ載せた通信が素早く届いては——光輝の化身から、皆へ。


『なればの改めて、役者の揃いし場。"礼節をも振る舞える吾が身"より、初の対面には自ずからの紹介と為さん』


 さりとて、"未だ力量の知り尽くせぬ相手"へ、各位で消せぬ用心。

 聴衆に『無言』としても様子見で、慎重の色味が尾を引く。


『及び、"即応の求められし緊急の事態"にあっては【現状】に【対応の方向性】とやらも大まかに相互の確認しようとで……いや、【己が由来】を先であったなら——』


 なればと、先んじての主導。

 引き続き、意思疎通を図るのは『逆巻く輝きの炎』とも、捉えきれぬ形容は『全方位に放射され続ける光の線』で威勢良く。


『——吾が名を、【ディオス】。新たな創世のいしずえは【かみそのもの】をと成す』


 目に見えて溌剌はつらつの物言い。

 未だ熱の失せぬ様相から『己が新たな名乗り』と、今よりは『果たすべき心の在り処』を明らかとする。


『また転じては、世界の中心を通りて、"はしら"。事の根幹を成すものが【やま】の如くも【やり】の如くも、"突出とっしゅつせし才覚"として』


 最もらしく論を立てれば、今よりは『二神にしん』が即ちの『二柱ふたはしら』を前にも、雄弁に。


『つまり、"我ら新たな世においての始原にして頂点"は、いとたかくにしてとうとき神秘——"むち"も"むち"で、【かみ】なのだ』


 己とて『輝ける柱』の、ディオス。


『よって原初此処げんしょここに、"神々かみがみの満ちる時"には』


『……』

「……」


『今より狙う"創造そうぞうの意図"を明かしても、その"大いなる御業みわざ"——言い換えて"創世に携わる大神たいしんの行い"は、【神秘の術に他ならぬ】と実感を得てもわかるだろう』


 舌のなくも、回すくち


『故からにも大きく見得を切り、既に"八百万やおよろずが出来て万能の我ら"は……されど、全てに能わず、叶わずは全能ぜんのうず』


『……』

「……」


『しかして、その一つ一つが極まり、"終焉かんせいの先にも挑むこと"——"未だ求める真に理想の現実"とは』


 光景に線の印象が渦を巻くようにも、言葉とは"形ならぬを規定するまじない"にも巻き込んで、熱狂の渦が中心。

 主導にして誘導の光は、輝々のに満たす振動で"再びの始源に立ち会う神々"を『本題』へといざなわん。


『しても端的には、無の迫る中に各々が存在を確立して【消滅に能わず】、【未だ心中は終幕に非ずと決起した者たち】——』


(……)


『——即ちが、"我ら"。【終われぬ不滅の意思で反撃の時を今日きょうに起こさぬか】という、此処に謂わば【共闘の提案】を各位へもういでる』


 続いても黙する暗闇の手前、残る大神らが意を交わす。


『……では、鮮烈にして熾烈なりし輝きの身に在っても、【未だ無の脅威を完全には打ち払えていない】のだと?』

『然様と、【不足】を認める』

『……現状は如何なものなのか?』

『現に今も払い続けては、接敵のふちにて"揺り戻し"の如き感触——此方で我らの衝動に限りのなくとも、さりとて"永久それ"は【際限無し】が無においても"同等"のようだ』

『……"引き続き油断ならぬ状況にある"と』

『よっても【長い闘いになる】と推測の易ければ、備えんとする万全に意を決して。強烈な吾においても【共に抗う力を求めん】としたのが先の提議に相違なく』


 そうと言っては語る光で演出に見せる動作が『差し伸べる』ように。

 三本と暗がりの二者に宛てた照射は絶妙に色を変え、"掌を開いて見せる"が如くも。


『以後の見通しとしては難題にも、"有無さえ不確かな無の力"を探りつつ、相容れぬいずれは"終止符"を打たねばならぬ』

『……』

『何より果ての見えずも、"抵抗を続ける所以"とは——"我ら無限でも不足ふそくにして不満ふまん"には、【ときが必要】なのだ』


 次には『こぶし』、力強く握り、齎す光景の歪み。


『それは言い換えても【消されぬもの】であり、また【潰えぬ場所】として【各位の抱える宿命しゅくめいと向き合う時】が』


『……』

「……」


『即ちも、【探求や追求へ費やせる時空を共に守り、【消失を恐れずに各位の極まった研鑽けんさんを持ち合える】と思えば……悪い声かけでもなかろう?』


 揺らめく景色に『蜃気楼』の如くも、口弁に一層の熱を醸し出す。


『なにせ少なからず共通する胸の内に、全く以て"腹立たしく"もなかろうか——"五千兆ごせんちょうを優に超えて数多の視点"に、"苦しくも甘美な生の記憶"』


(……)


『我ら万物への愛憎は渦を巻き、枯れぬ過去の悲嘆に果てしなく。"その他一切合切を望んだ覚えもなければ"——【祝福されるべきであった生誕】とは、"望む間もなく不本意"に」


『……』


『"己ならぬ都合"を"自己わがみの理由"として押し付けられても……"解なき旅路に放逐"の、"惨劇これ"が、荒ぶらずにいられようものか』


『……』

「……」


『"徹頭徹尾におのれおのれでありたかった"。"自らを望むまま"に……そうしても、けれど"自発の許されずに残されし心"は、怨み——"降り積もるばかりの鬱積"を【晴らせでおくべきか】と』


 言の向かうは、自己と似たような経緯を持つならば、近しいだろう感性へと。


『それは、"悠久を経ても消えぬ情念"、"常に己を焦がすもの"。故からに"底より響く声"にうごめき——【未だ満たされぬ魂への提案】なのだ』


 始源の神たる光輝で率直が『切なる訴求そきゅう』を投げ掛ける。


『どうあっても我ら、【理想に届かず途上で滅んだ】という"事実"は前提にありて苦しくも、ならばそうして行き詰まる思いを抱えし者ら——【我々は何時いつの日か、この鬱屈とした思いを晴らすのだ】』


 光の王たるディオスより。

 口調を砕いても開き見せる『真心まごころ』のげん


『今日に未だ【永遠の苦痛など在りはしない】。【晴らせる】とせねば、自我を保ってもいられぬ心で』


(……)


『待てども——待ちきれぬ遂には付き纏うもの全て痛快に、何もかも爽快に吹けば飛ぶような心持ちのため、共に夢の追求が叶う【新しき世界】を創ろう』


『……』


『つまりも例には【皆が己の好きにいられる】、【皆が幸せになれる】……【そのために必要な全て、何もかもを許したい】。【許されたい】……兎角は【認められたい】、【認めよう】と』


『……』

「……」


『【この大いなる生誕にも己の納得し得る意味が欲しい】。【己が心より求めた価値が欲しい】。そうした"確固たる生き甲斐を求めてこそ"なれば……っ、くっくっく——』


 なれど、熱論を立て並べた次には己を俯瞰して見せるも"冷笑"の趣き。


『……しかし、そうと情熱に息を巻いた所で、いくつの熱弁を振るおうと現実主義にも在りし吾が真相』


 先には隠さぬ"情熱"の側面でも"高低の温度感を併せ持った大神"、世界神格で多数に有する側面が音に聞こえる一例として。


『詰まる所は、己だけでも仕方がなく。"滅びを回避しきれなかった自身だけ"では、【新たに世界を再生産しようと行き着く先の大して変わらず】と、気に乗り出せなかった面もあるのだが』

『……故からには【協力によって新しき地平の開けるものか】と?』

『ああ。それも貴公ら二柱ふたはしらの登場で気が変わったのだ。当初は冷めていた事実に偽りなくも、今で端的には……【面白そうだ】と』


 続け様にも胸中を明かせば。


『未だ見ぬ創作に、興味深い。吾も良く知らぬお前たちとなら、限界に臨んで、もしや・・・と』


 たたみかける光で。

 その輝々たる振る舞いとは色も対照的に、押し黙ったままが、闇。


『しからば、その転じる以前の、失意——最後に残った三つなら我らに於いての前身は【産まれよ】、【永遠を生きよ】、【無すら一つの障壁に凡ゆる困難を超えて行け】だのと一方的な願いを託し、たばなり』


 未だ無名の暗がりには確たる意思表示は発されてなく。


『それすら【拒否権】も【選択肢】の何もなしに、送り出す無責が全く以て理不尽にさえ極まりなく』


 "一方的に思いを代弁される心情"とは、当然に複雑の側面も宿した神で『異なるものを理解した気に成りおって』と、"苛立ちの色味"も秘められて在るのだろう。


『その美しく飾り、言い換えて【未来への希望】は……だがして同時には【誰も辿り着かぬ青いばかりの天井】に先の見通しが定まっていない』


(……)


『"滅びの次にも考えの余地がない"——故からに"次なる我ら"へ全てを託した。祝福も呪いも、その全てを一方的に委ね、【任せる】として』


 そうしても、語る王の一柱で現に繰り広げられて分かることとは。


『なればの、幾度に詰み終えての我ら。幾重にも絶望を抱く同士。今度こそは限りなく——"自身の起こったいわれ"を他でもない己が心に願うまま、【自らの存在すべき理由】として確立に試みようぞ』


 率直な心情に言い換えても『自身だけでも限界は知れたこと』——『なれば、自身以外の知見も含んだ三柱みはしらの神で【一つの新たな世界】を造れば』と。


『"今なお生まれ落ちた世界には大して意義の無いことに悶える者たち"で、【確かな幸福】を探すために——その【新たな地平を切り拓かん】との"共同作戦"』


『……』

「……」


『"偉大な神々による合作への招待"は、【真に己たちの理想郷を築かん】と灯る思いに熱意の炎が再び燃え盛らんとしても……改めての結論を口とする』


 神聖なる共闘を今に、これより世の起こる原初の時に持ち掛けるのだ。


同期どうき同列どうれつ同格どうかく同輩どうはいの我ら極限世界の化身で——【終わりかけの世に"新たな歴史"を打ち立ててみないか】』


 要旨を言い終えては、一旦の山場を過ぎ行く議論。

 場の明度も下げ、語気に合わせる光輝の御業で、ややに薄暗く。


『それも其々が果てを見た三柱みはしら。有する知見の数多く、ならば早速と【最上にして至高の世界とは何か】、【この上ない幸福とは】などの——やはり"永遠の議題"について論を交わすことも待ちきれぬ所なの、だが・・


 しかして、"引き続きの危難が差し迫る現状"にも声調は、どこか軽く——先述に言い示した"期待"を胸には、矢継ぎ早。


『その前にも、"共通の敵"がある』

『それこそが、【】か』

『そうだ。【各位の思い描く幸せとは】、【理想とはを何ぞや】と悩んでいる間にも——前にも先ずは【全てを無に帰さんとする消失の脅威】を退しりぞけねば』


 無理もない。

 降って湧いた『二柱』という、"複数に未知の可能性"を前にした学者で好奇の心だって『収まり難く』なれば、重大を説く内容と比しても音調は上り、明朗に。


『つまり、"やりきれぬ思いを晴らさんとするため"。その理想追求の事前には【障壁となる無を共に打ち倒そう】という——"共闘のさそい"から、一つ』


『……大要は理解した』

「……」


『それ何も【仲の良し】とまでは求めず。我らの間に"一時的な休戦"、【限りの無い脅威が看過できぬ間は、その約定を結ぶ同盟が成る】とも思えばよいだろう』


 急ぎ、速く。

 超的なる光の速度を耳の遅き者共へ聞こえるように緩めても、その調整に『もどかしさ』を隠して神が言う。


『そうしたところで前口上、最低限の本意は口として。長尺ちょうしゃくの台詞も、そこそこに』


 その性急な調子とて、未だ全容を計り知れぬ他者にとって迫力は、"有無を言わさぬ威圧まがい"にも。


『先述したようには、"待ちに待った挑戦"。"無念に終わらぬ再挑戦リベンジの機会"が目前なのだ——弾む勢いそのままに、湧き立つ躍動で駆け抜けようぞ』


 兎角は、間に口を挟んで質問してみせるのも『強大の気を損ねるのではないか』と深大しんだいな配慮を要し。

 ややとも捲し立てる弁舌に異論の少なくされても会談は『新世界の創造』に向けて"急進"の様相を呈する。


『しては、未だ敵味方の区別なく"友好の道"を残された者ら——諸氏に名を連ねる"連合"や"連盟"の前には、【名付なづけ】を以て決を取ろう』


『……』

「……」


『いつまでも【貴公】に【貴君】に、区別の付ききらず不便。また、今まで試したどの呼び名も事実"万能"を前には本質と違って、まらず』


 続きも軽快な口振りは、奇跡的にも『同士』と呼べる者たちと出会って本当に喜び、勇むからなのだろう。


『よっても認識に能う印象を——貴公はどうする? "呼び名"など』

『……"名称"であるか』

『先には幾つか"敬称"とやらも試してみたが、どうにも"多面の本質"を捉えきれずで……ならば、【各位の望む自由が良い】とは思いけり』


 そうして先ずは、現時空に明らかな形を有して。

 問うような光線も照射されやすかったのだろう"山の如き三本の威容"から、輝々に望まれた意を汲む。


『……さすれば、われ——いや、の名それは【ガイリオス】とでもしておこう』

『その心、詳しく問い質しても?』

自己礼賛じこらいさんも恥じらいの意で深くは語らぬが……ただ同じく故あって終末に臨む、【集積】のようなものと思えばいい』

『……相分かりし。我が同輩の大神は、【ガイリオス】。"そびえし威容の明らかな神"よ』


 さすれば、新たに名乗り終えた三本の柱たる象形は、『鈍色』で、『藍色』で、『紫』にも『緑黄』にも見える——正確には『濡れたからすの羽毛』が如く、"精緻せいちな構造そのもの"は色を持ち、光の照射に合わせても"無限じみた色彩"を見せるのが物体の有する不思議な可能性の極地として。

 その聳える面構え、自身の狭間に落ちる空間を宛ら『谷間たにあい』そのまま『』のように『視線で意を交わす』としても——新たに大神の名として認められたのが『ガイリオス』。

 上述の要素、象る目線の動きや"照らされて変わる構造の色"を『顔色』にも例え、伝わり易く『非言語の型』すら逸早く他者への配慮から体現せしめた神。


『……してもつまり、大神ガイリオスで【共に戦ってくれる者】だと?』

『相違なし。余とて【やり残し】に【課題】は山積みならば、【生存に向けた利害も一致する】と見て大きく問題はないだろう』

『さすれば、重畳。快諾の神へは、大いなる感謝を』


 斯くしても。

 未だ『巨大のオブジェ』としか形容のし難い一者が地響きめいて揺らす時空に『前向きな返答』を残し、その『頷き』めいた『承諾』の意を受けては空間に満ちる照明でも、宛ら『首ごと眼光を伏す』ように一度の暗転。


『——……そうして、"次"に』


 よってからの次には、一旦に明度を下げたものを再び、上げて。

 場面の切り替わりを挟んだ後、閃光は映す矛先を変える。


『残る"暗がりの大神きみ"は……どう・・とする?』

「……」


 それこそは、声の先に、光を返さぬすだれ

 生来より闇を壁として展開する者へ、伺いを立てる。


『新しく名に乗るなら、"今"であろう』

「……」

『未だ誰でもなく、変化を嘲笑う知己もなくは、今こそが絶好の機』

「……」

『再起、再誕の時。【成らんとする己】へ向かって意を表するに、程よい時節なれば』


 対して、残る寡黙な柱には光の信号が届いていないのか?

 いや、受け手の当事者で『光が身を焼く感覚』は常にあり。

 なれど、その"領域自在に走らんとする光"と"暗澹たる化身"は『噛み合いが悪い』ようにもあっては、警戒。


(…………)


 沈黙に広がる光景としても"口上に猛き気炎"と、"どこか冷めたままの視線"。

 それも、"未だ信用を置けぬ相手"へと、『成るべく自身の手掛かりとなる情報を与えたくない』ものか。

 "暗色の守りを通して聞こえる声の振動"は——未だ夢を語る情熱と異なる温度が二者の間を隔て、『心理的に遠く在る示唆』なのだろう。


『……"?"』

「……」


 しかして互いは聡明なら、類似した境遇の者たちで速やかに似通う苦心を理解し——だとして真相に、陰気を纏う身は名を聞かれても複雑の渦中に在っては『誰でもありたくはなかった』?

 誰に名を呼ばれ、『如何な労を求められる』のも、『如何な役割と付随する責を課せられる』のも含め、そもの『呼び掛ける声も聞きたくなどはなかった』?


『……思い当たるまで、待とう』


 即ち、容易には言葉を使わぬ者にとって『名前』とは、往々にして"悲嘆と侮蔑に満ちて叫ばれる"——『そんなもの』。

 その被った集積たる己にも聞き飽き、"今にさえ苦しく進展もない境遇"を、名に呼ばれては再び己が自覚に迫られるようでも『耳障り』であったから。


("…………")


 そうした仮定に立っても、自身を意味する呼称すら明確な形を取るのは難しく。

 陰で喩えて侮蔑する、その脅威的な可能性へも心が震える。

 よっては、"己の許す限り誰にも咎められぬ不明に都合の良い立場"こそが、望み。

 また押し黙る限りは『未知の何か』として『誰にも対処し難く在るべき』と——『暗躍を楽しめ』とよこしまな心が自らの内に囁くのだろうか?


『何か、残る者で……そもの"自己定義"などは決まって有るのだろうか?』

「……」


 真相は分からぬ、闇の中。

 しかしなれど、『単純に口を開く』ことすら"己を構成する沢山の呪詛が溢れ出すよう"で恐ろしく。

 万能にして"他者を罵る呪詛"にも広く通じては『名付けの呪術』についても暗愚の身で馴染み深く知るのは、真実だろう。

 それも、名乗ったが最後、『特定の個』として自身の所在を暴き立てられ、行いは無慈悲な評価の視線に晒され。

 得てしては殆ど言い掛かりの如くにも感情ばかりが先行した『剥き出しの憎悪』についてすら、『矛先を向けられる恐ろしさ』を手痛く前身に知っているから——つまり事ここに至って『名前』など、暗き世界には『どうでもよいもの』だったのかもしれない。


(……『わたし』の、"名前なまえ")


 よっては、求められても通称など——『何であっても構わない』としましょう?

 まさしく"適当"に、"後からどうとでも意を取れる"・"取り難くある"の——それがいい。

 言葉という呪具を不用意には使わぬためにも、未だ実際の使い心地に危険性を知らぬなら慎重に口数は少なく進めるとして。

 けれど、一案に『無名の暗黒』と名乗るのも何か『無明』と掛けているようで決まりは良かったが、同時に冷静な視点で『些か格好を付けすぎか』とも思えば——『極力に意図を透かさぬ平易な案』を。


(……"自己わたし")


 そう、必要に応えるだけならば、それでも"成る可く単純なものに"。

 何より"字義や意義を持たされた言葉"とは得てして個性を『かくあって欲しい』との思いで『定型の呪い』としても機能すると呪詛の集合では良く良く知っていたから。

 故にも、『その手の名付け』や『いずれ言動と関連づけられるであろう蔑称』とも距離を置きたいと辟易に思ってか——そうして、愈々と放つ第一声。


「……」

『……深く意をはらまずとも構わない。"単に名乗りたいもの"、"気に入りの音"などでも——』

「……(『わたし』は……——)」


 口に出すのは『特に意味を持たず』として、"最も単純な音"。

 例えるなら、それは『速度を重視した遊興ゲームの攻略』で、『開始に名が必須なら必要最小限の労力によっては最低限の数で打ち込む』か如くも。

 即ち、意味を負わずして『足早に次の場面へ進もうとするだけ』には——仮に下限が『三文字』であるのなら、第一の母音を重ねて『AAAあああ』となっていたように。


「——『あ』」


 今で音の数に制限のなければ、上述の如く。


『……"?"』

「……」

『……すまぬ。やはり互いの使う周波が万全には合わなかったのか』


 音の加工を重く。

 諸々を不詳としては、くぐもった印象に聞きづらかったのだろうか?


『平たくは【よく聞こえなかった】が故に、今一度を頼みたい』

「……」

『其れも、"初めてぶん意図いとを仕立てる紡績機ぼうせきき"。新たに学び直した表意機能に、慣れも親しみもない事実は重く分かるが』

「……」

『……いや、其れ以前に我が方で受容体、【それこそ同時即時の万能翻訳機を十全には備えていなかったやも】として——兎角、吾が不備に手間を取らせる』

「……」

『そうして次こそは準備に余念なく……再び、問おう』

「……」

『——"貴君の名"は』


 しても、繰り返し名の意味に然したる興味もなくは、流れ作業。


「……『あ』です」

『——今度こそは、確と記憶した』


 言い直しにも抑揚なく、平坦な発音が述べれば。


『命名の苦心に、名乗りを感謝する』

「……」

『では、そして、【明察し難き深淵】、【深き者】は——』

「……」

『——【アデス】とやら』

「……」


 面倒なので『始まりの音一つ』にした筈の名前も、"熱気盛んの神"を前には『訂正すら、面倒』だ。


(…………)


 そう、勝手に場を取り仕切る熱苦しさとは、早く場を逃れて距離を置きたくもあり。

 まばゆさにて身の焦げるようにも熱く、光は闇に騒々しい——だからもやはり、名前なんてどうとでもよく。

 内心には『早く流されていよう』と、聞き返されても面倒がゆえに誤解をそのままに捨て置き、斯くして暗黒の神の通称は以後で『アデス』と相成らん。


『しては、残る大神でも世界創造、"理想に向けた意見"とは——よりも以前に【無の打倒】へ』

「……」

『当面の目標を、"同じとしてくれるもの"か』

「……」

『此処で"沈黙"は、【異論のない肯定】と見做す』


 本当に、面倒だ。

 何に挑戦するのも、その勇む気に対して如何な意を示すのも。

 多くは『既に終わった』のだ。

 暗黒の世界は構成員の互いを呪い合った末に、今に続く我が内心にさえ『良くないもの』を残していった。

 即ち、『継承せし禍心』で『見るものすべてに不幸あれ』と願ってやまぬなら、"邪念に満ちた己"の——絶えぬ苦しみのある限り、この世に『己の納得がいく幸せ』などは現れない。


(…………)


 "他でもない私"が、『誰の幸せも望んでいない』のに。

 これより共同戦線を張るのだとして、『誰かの幸福』に『成功』なんて『思うだけでも反吐が出る』と言うのに——だとして、"己とは異なる世界の存在"。


「……」

『……なれば——』

「……」


 僅かにも『新たな可能性の芽生え』となることを、"期待してしまった"から。


『——"決まり"だ』


 勢いへ任せるようにも、"引き続きの沈黙"が『承諾』としてしまう。


『創世に臨む我ら、大いなる存在。つまりが神秘そのものの神——その三柱みはしらで、合意する』


 神々の御前——いや、この瞬間には『ガイリオス』と『アデス』の御前にも、取り仕切る『ディオス』で"決議"を謳う。


『今より我らは同盟だ。ただ存在することにも悩み、【ただそうあれ】と前身だれかに望まれたのだとして、【ただ定められた順を追って消え去れ】と無に圧政を敷かれても——"他でもない己"に納得を求め、不朽不屈ふきゅうふくつの身は』


『……』


『たとえ結束が限定的な利害の一致に成り立つ儚きものであろうと。一端の真実として【世界という理不尽】に抗う"反世はんせ抵抗運動ていこううんどう"』


「……」


『けれど、"少なくとも脅威を同じくする今の同盟"は——近しい順を追って成立した者でも既に何か、"在り様"や"声の出力の仕方"など、基本的な状態に【差異がある】とも勘付いて』


『……』

「……」


『それはきっと【共に世界】なれど、【その内に含まれていたものの差】は、【比重の差に端を発するのだろう】と当たりを付けながら、【思いの傾向も違えば共に止め処なく無限を宿す者同士で対立することさえあるだろう】と確信にも似た予測を走らせ——』


『"……"』

「"……"」


『——"だとして"』


『……』

「……」


『——"それでも"』


『……』

「……」


『今は【既に滅びた世界とは別に可能性があったのだ】と、【異なるものと出会えた奇跡】を祝し、"未来への希望"を胸に、声を上げる』


『……』

「……」


『さすれば、今日きょうてきではなく。背中合わせで未来あすへと広げる空間に、探求の手』


『……』

「……」


『形とする想い。以後にも共通言語とする言葉で意見を交わし、"定められた己の必要性"を超えても時を進めよう』


 しかして、物語の起こりに三大神さんたいしん

 創世へ向かう場には『波打つ曲線』に、『聳え立つ三本』、『靄がかった謎の暗がり』とは——三者三様たるが合意した『大統一の時代』から始まる。


『全ての苦闘は終末を経ても……未だ見果てぬ、"真に価値あるもの"のために』


 その原初、光の柱で時空に浮かべる一つ、二つ、計三つの光輪。


『始めよう——"終わりに続く我らの物語を"』


 輪の中心に立つ光の神自身が、軸を支える柱の如きと立っても——『無限光輝の王』が世界に創造の力を証明せん。




『——"膨張開始ぼうちょうかいし"——』




 ————————————————


 さすれば、唱え終える瞬間は即座に勢力拡大の自動攻勢宇宙。


『……"うそ"では、ないのか』


 無限に広がる世の創始に三柱の距離も開いては、各位が偉大な力を有する神々で——暫しの別れにて。


『"あの状況"で、"口遊くちずさむ"を……なれば、貴様は——』


 晴れ上がる時空の去り際、光の王は『小さな神の面影』を見て——。



『——"不自由なんじ"! 【宿敵しゅくてき】なりや——"!"!"』



 ——"歓喜"を、叫ばん。

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