第2話 語り手

 時は2042年。時代の変化は急速な社会の変化をもたらした。ガソリンを使う車はほとんど道路を走っていない。電車の運転手がAI化したのは大いにニュースになった。

 これはまあ、2042年当時でいえば最近の話だね。挙句の果ては一家に一台家事用AIが設備され、それが当たり前となった。このAIがスマホと同じ扱いになるのも時間の問題だ。

 んー、実感が湧かないと思うかもだけどそれは仕方ない。だって「今から20年後の世界を想像しろ」と言われて出来る奴なんて普通、居やしないでしょ?だけど今から語るお話の舞台はそんな世界なんだよ。




 と、いってもほとんどこっちの世界についてのお話なんて無くってさ、君らが大好きな「異世界」のお話ばっかだよ!

 あれ?もう「異世界系」は飽きったって?おかしいなぁ。こういう文化はこの時代発祥だって聞いてたけど。

 けどまあ、そこらへんは安心してもらっていいよ。ただの異世界じゃあないから。



 お!いいねぇ、その反応。やっぱ燃えるよね?異世界。

 そうやって興味持ってもらった方が僕としては嬉しいよ。




 さて・・・




 これは西暦2042年を生きる現役高校生、バk・・・おフンっ。無連むらじ 氷戈ひょうかとその愉快な仲間たちの物語だ。

 まあ楽しんでいってよ。




 え?僕が誰だって?そんなことどうだっていいじゃんか。

 ・・・気になって夜しか眠れない?そりゃ大変だね、分かったよ。




 僕は語り手さ、この物語のね。

 アニメとかでも居るでしょう、世界観やら技の説明してくれるだけのやつ。

 ・・・あー、そうそう!『ちびまる子○ゃん』とか『呪○廻戦』のアニメのやつ!


 こんなイケボがナレーションしてくれるんだ、幸運に思いなよ?


 そんじゃ、いってらっしゃーい!

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