第2話

義妹視点


私の両親は再婚してもゴミのような親だった。


だけど、新しく出来たお兄ちゃんが私のことを必死に守ってくれた。


ご飯とか出さないこともあったけど、お兄ちゃんが何処からか友達に頼んだらしてご飯を取って来てくれたりした。


親は洗濯もしてくれなくて私が周りから臭いと言われ始めてからは代わりに洗濯もしてくれるようになった。



こんな親のせいで人との接し方が分からない私は友達が少なかったけど、寂しいと思って居た時にはいつもお兄ちゃんが一緒に居てくれて楽しかった。


たまに幼馴染の春ちゃんと遊ぶこともあるけど、私を一人にしないでいつも仲間に入れてくれた。ただ春ちゃんと楽しそうにしている姿には少し嫉妬したけど、


中学になって私はクラスからまた初めて、男子から告白された。


それを逆恨みした女子に嫌がらせをされていたんだけど、お兄ちゃんが怒ってくれた。その代わりに女の子から嫌われるようになったけど、春ちゃんと私はそんな自分達を守ってくれるお兄ちゃんが好きだった。


そして、高校もお兄ちゃんと同じ学校を選んだ。


毎日が楽しくて、でも事件は起こった。


お兄ちゃんが女の人を傷つけてしまったらしい。


お兄ちゃんは必死に否定をして居たが、証拠もあったし信じることが出来なかった。


この時信じて居ればとどれだけ後悔しただろうか



そして、それからお兄ちゃんとはほぼ話すことはなく、お兄ちゃんに嫌味だけを言い続けた。



それから、大切で憧れで好きだった人に裏切られた気持ちに勝手になっていた私は荒れてしまった。


飲酒をしてタバコを吸い、援交もしていた。お兄ちゃんには心配をされたが全てお兄ちゃんが悪いと文句を吐きながら色んなことをした。


高校を卒業して3年が経つ頃、私は裏切られて借金を背負わされた。そして、借金を背負わせた女は笑いながら、お兄ちゃんを嵌めて、まんま騙されて惨めに潰しあう姿が最高だったといった。私は今更自分の取り返しのつかないことをしてしまったことを嘆いた。


お兄ちゃんには酷いことを散々した。取り返しのつかないことも、消えない傷もつけた。何より、援交したと聞いたお兄ちゃんの悲しませた姿を忘れることは出来ないだろう。



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