第9話 悪魔って?

 悪魔……。

 それは、ファンタジー小説の中ではもう定番中の定番の存在である。そのため悪魔についての説明は不明であろう。


「いや、分かんねぇよ」


 あの後、女神と僕は家に帰った後、僕の部屋であの悪魔という存在について全く分からなかったので教えてもらおうとこの場を設けた。


「え~。ネット小説読んでいるんでしたら、これくらい知っといてくださいよぉ~。『小説家になろう』とか『カクヨム』のユーザーだったら、こんなこと常識ですよぉ~?」

「僕はあまり知らないんだよ……」


 アカウントは持っているんだけどな。


「天界的には悪魔は敵。死すべし存在だと思っています」

「なかなか過激だな」


 これからは台詞化が面倒くさいので、普通に説明していく。


 ここ最近、その悪魔は数が少なくなっているみたいである。

 はるか昔、天界人と悪魔の大戦争が空のかなたで行われ、それで悪魔が大敗北をして、それから悪魔の数が長い年月をかけて減っていったというとても単純な話だったようだ。


「でも、あーいう風にまだ残っているは残っているし、憑いている場合もあるから十分用心してね!」

「いや、お前がな?お前最初のほう全然僕のこと助けようとしてなかったじゃん」


 女神はわざとらしく目をそらした。


「まぁ、それだけちょっと頭に入れていただいたら助かる!」


 そういって彼女は退室した。


 説明が荒っぽすぎて全く分からん。


 まぁ、とりあえず「女神がいるなら悪魔もいるか」と自己完結してとりあえずベッドについた。


*****


 朝日が窓のカーテンに差し込んだ。

 その爽やかさから昨日までの女神とか悪魔とかの非科学的な存在なんて幻だとさえ思ってしまう。


 いや、幻なのではないか?


「宗太さん!おはよーございまーす!!」


 幻のわけがなかった。


 彼女のおちゃらけた笑顔を見ているだけでもう嫌気がさしてくる。


「てか、お前9話にしてもう結構雰囲気変わってない?」

「そうですか?」

「最初のほうは清楚&清楚の雰囲気だったけど……」

「うん」

「今は、馬鹿じゃん」

「馬鹿じゃないですよ!普通に頭は東大理三レベルですよ!」


 そう無駄に自画自賛するところから結構馬鹿さが垣間見える気がする。

 確かにこの女神なら東大行けそうな気はするが……。


「雰囲気がバカなんだよなぁ……。言ってみたら、なんかやっぱり『残念』というか」

「そんなもんですか……」


 先ほどのテンションがちょっと下がった。

 さすがに言い過ぎただろうか。


「てか、お前って本当に僕のもとに来て何しに来ているんだ?」

「そんなの、貴方にテンプレラブコメを送らせるために!」

「正直もうズレまくってるぞ……」

「それは……。正直そうなような気がしてきました……」

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