臆病なチキン野郎がマスコットチキンを着て異世界に行ったら最強でした!?

桐生連

第1話 チキン野郎 あらすじを語る

マスコット、それはあらゆる学校のスポーツチームにいる応援が目的のそのチームのロゴに描かれているキャラクターを着ぐるみにしたものだ。

そう、けして強くもなくただ動きにくくクサいだけの暑苦しい着ぐるみだ。


しかし、異世界では…最強だった。


「チキンキークッ!」


声を上げながら空高くからキックをかまし巨大きな蛇型モンスターを一撃で蹴散らした。

黄色い鶏の着ぐるみを着た人物は翼を羽ばたきながら着地した。


「はぁ…怖かった…」


チキンスーツの男は緊張の糸が切れてしまい座り込んだ。


「ありがとうございます。東海林さん!」


チキンスーツの男こと東海林勇気(しょうじゆうき)に抱きつく美人はエミ。


「え、エミ止めてください恥ずかしい!」


抱きつかれて恥ずかしがる東海林勇気。


「離しません!東海林さんは私の運命の人ですから!!」


「だから、それは勘違いなんだってばぁっ!!」


そう、全てはこのチートチキンのせいで俺が好かれるのは違うんだよ!!


東海林勇気はある日トイレからこの異世界へ迷い込んだのだ。


遡ること2時間前である。



東海林勇気は凄い怖がりの青年だった。

虐められていたからではなく極度のあがり症で恥ずかしがり屋で嫌いな者が沢山あるからである。

普通16ならこんなにビビりにしかも男なんてありえない。


ある日体育祭のくじ引きで黄色い鶏の着ぐるみを着て応援すると言う貧乏くじを引いてしまったのだ。

本番直前でお腹が痛くなりトイレへ駆け込んだら何故か見知らぬ民宅のトイレにいて出てきたら知らない人達ばかりだったのだ。


で、訳がわからず逃げだして森へ行って勘違いの運命が待ち受けていたのだ。


それは、また後で…あぁ…語りたくない…泣



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