恋と回春

あなたに会って


蕾ができて 花が咲いた


あまあいにおいのピンクの花は


ふうわりふうわり風に揺られて


はあらりはあらり散ってしまった


街路に落ちた花弁は


拾われ踏まれちぎられて


やがて冷たい雪の下


雪解け水の波紋を眺む


虫の目覚めに春を知り


一番二番の春風が


枯葉の街路を淡く彩る


ごうと駆け抜けた春三番


ひいらりひいらり鼻先に


ピンクの花弁を落としていった


私はそれが懐かしくて


そうっとそうっとポッケに入れた


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