夜
冷たい夜の雨に打たれ
花はより冷たくなる
名前のない人間の血を吸い上げ
鈍色の棘が育つ
ぼそぼそと何か独り言を漏らしながら
人は終わりのない道を歩いている
涙の代わりに
膿を垂れ流している人間は幸せだ
苦しみもせず
喜びも悲しみもしない
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