第60話 最初の奴隷はちょーゴブリン!?

起きた。


「おはようサンリア。ごはん死体替えるぞ」ザワッザワッ。


「お、もう島出来てるな」


素材島予定の島が出来ていた。ゴブリンもあの島で寝ているようだ。

今は木も何も無い島だが、これからは薬草、毒草、ヘルドツリー、普通のアップリン。後は余らせてたランダムシードも植えてしまおうか。


薬草毒草の種を植えて、『木生成』でヘルドツリーの苗を複数作る。島の端には小さな穴を作る。


「ゴブリンここがトイレだ。異界の中ではここ以外でトイレはするな」


「グギャ」


よし。てか見えるのはなんか嫌だな。『世界』で石の箱を作って。でもそうするとトイレに溜まってきちまうな…。そうだ!


「極小の『聖界』をトイレの奥に」


これで浄化されるだろう。元々端だから臭いもこっちまでは来ないだろうし。次は泉だが、これはいつも通りにすればいいな。


『世界』で海までの堀を作って、『青海』で海水を出して、それを『聖界』で浄化する。そして泉の中に魔物の死体を入れて保管だ。残っているMPは63だ。


結構な数のヘルドツリーを生み出したからだな。ゴブリンの足はまだ完全には治っていないが、試したいスキルがあるから使ってみる。魔石のMPも使って。


「ゴブリンにMP100を使って『超強化』と更にMP100使って『超化』!」


MP200を使った成果はどんなもんだ?『解析』!


──────────────────────

old 6 

Goblin Level 4

job『魔物』

HP 8/10  MP 1/1

STM 44 STR 49 SPE 46 PRO 45 MSTR 40 MPRO 40 LAC 4

STP 0


SKILL

『性欲』P

『し』AP


USKILL


──────────────────────


…『超強化』を使うこと前提で武器を作ればよかったな。めちゃくちゃ強くなったな。俺より強い。


これだとナイフは軽くなり過ぎそうだ。武器を作り直そう。残りのMPは魔石に83か。『聖火』で鉄を溶かすには十分だろう。武器を作る過程は割愛して、スパイク付き鉄バットの完成だ。


聖燃鉄のスパイクバット…贅沢に聖燃鉄を使った棘付きバット。MPを使う事で聖火を出せる。スキル『聖火』の所持者はMPを消費せずとも聖火の火力を上げることが可能。


ミスリルナイフは回収……せずに、ゴブリンに解体用として持たせることにした。ちなみに、このゴブリンが他のゴブリンを殺した後、ゴブリンの死体や、ゴブリンの魔石等をどう回収するかだが、もちろん考え済みだ。


『異界』のゲートは開ける時はMPを消費するが開いている間はMPを消費しない。 そして開いている間は消す、と指定しない限り消えない。だから森にゲートを開き、ゴブリンにはそこに戦利品を持ち帰らせるつもりだ。


勿論そのままだと他の魔物や、冒険者が入りに来る可能性もある。そこで『禁域』の出番だ。『禁域』の指定で、異界の中と森のゲートの周りを禁域にする。


中に入っていい者は俺とサンリア、そしてゴブリン……それだと他のゴブリンも入って来そうだな。


「ゴブリン。えぇと、お前の名前は……ゴレイチだ」


「グギャ」


ゴブリン、奴隷、1、凄い適当だがこれで良いだろう。そうだな…他のゴブリンと差別するために、腕に分かりやすいように布でも巻くか。

ほんの少しのMPで済む赤い布を生成し、腕に巻いておいた。


「ゴレイチ、命令だ。外で敵を倒した後は解体してゲートの中に放り込め」


「グギャ」


これで良いだろう。MPが空っぽだし、魔石のMPもだいぶ使ったし、魔石にMPを込め終え、ゴブリンの足が回復するまでの数日は異界生活だな……。

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