君が僕のもとを去った日
@TIAKI3939
第1話 突然の別れ
あれは、とても暑い日でした。
8月も半ばになり、残暑と呼ばれるくらいなのに、外は真夏のように暑かったのを覚えています。
いつものように遊びに来る、幼馴染の晴がこの日は来ませんでした。
最初は、夏休みも終わりに差し掛かっているから、宿題が忙しくなったのか、くらいにしか考えていませんでした。
そんな時、母親から突然晴が亡くなったことを、告げられます。
母親と一緒に病院へ行きました。
病室についた時、晴のお母さんに出会いました。
軽く会釈をし、晴を見ると本当に死んでいることを、実感しました。
昨日まで元気に遊んでいたのに、そんなことを考えてましたが、だんだんと涙が溢れてきて、病室をあとにしてトイレへ駆け込みました。
声は出さず、ただただ泣きばかり。
家へ帰ったら、糸が切れたかのように、今度は涙だけでは無く声も出して、大泣きしました。
葬式も終わり、本当にこれから晴のいない日常が、始まっていくんだと思いました。
夏休みが終わり、友達と久しぶりに会って話したが、全然心此処にあらず。
「光司大丈夫か?」と聞かれたので、とりあえず大丈夫だよとだけ答えました。
しばらくは、何も手につきそうに無いな、なんてたそがれてみたり。
頭では集中しないといけないことはわかっている、でも中学生という若さで、この世を去った幼馴染のことを、考えてしまいます。
それでも、時は止まること無く進み、気づけば普段の生活に戻ってました。
受験が差し迫り、みんな受験勉強や、塾で忙しくなり、だんだん遊ぶ時間も減っていきました。
俺も、高校へ進学するにあたって、必死に勉強しました。
もともと勉強はできる方だったので、特に難しいことはありませんでしたが、まだ晴のことを少し思い出してしまうことがある。
受験を終え、みんな各々の高校へ進学が決まりました。
仲の良かった友達で、県外に行く子もいました。
2人同じ高校を受けていたので、無事に全員合格できて良かった。
合格祝いに、みんなでカラオケに行き、ファミレスでご飯を食べました。
みんなと分かれて帰宅していると、不意に思い出の公園へ行きたくなりました。
すると、そこには見たことのない女性がいました。
話しかけると、今日引っ越してきたとのこと。
夜ということもあり、少しだけ話してすぐに解散しました。
まさか、晴との思い出の場所で、こんな美人に会うなんてびっくりでした。
家に帰って、ゆっくり寝た。
そして中学校生活は幕を閉じた。
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