第25話 月見る月

満月

日暮れと同時に

西の空へ沈んでいくまん丸いお日様と同じくらい、まん丸いお月様が東の空にのぼる。

太陽の大きさは約140万km、月の大きさは3500kmだから、太陽は月の約400倍の大きさ

太陽までの距離は1億5000万km、月までの距離は約38万km、距離も約400倍

距離も大きさも全然違うのに、

空はこんなに広いのに

日食でも、月食でも、見事に重なる不思議。

太陽の恩恵で生きている地上のすべての生き物

太陽の光を受けて輝く月との饗宴


次の夜は十六夜いざよい

よく見ると少し縦横の比が同じではないような。これが十六夜の月。

満月を見損なった時ほど、丸くあって欲しいと願いながら見てしまう。

翌日は日暮れを過ぎてまだ、立って待つうちに顔を出す、それが立待たちまち月。

次の夜は待ちくたびれて座りながらも月の出を待つ、座待いまち月。

その次の日は、痺れを切らしてごろりと横になって待つ、寝待ねまち月。


悠久の時を超えて繰り返す

天体の変化を

粋に表現したのは誰だろう

難しい顔をした

天文学者かな

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