第5話 隠れたハナ

 この時期は生徒会の仕事に学園祭こと龍々祭に出す企画の審査がある。


 物理と化学のとの対決だけではない、全ての企画を審査するのだ。何故かと言えば、企画がメイト喫茶とお化け屋敷に集中したりするからだ。そこは審査をしてバランスを取るのだ。


 今日は友美と共に園芸部の審査に来ている。場所は校舎奥の狭間の敷地だ。


「部長の小恋さん、今年の出し物は花屋でいいのか?」


 私は資料を見ながら部長の小恋さんに問う。


「はい、季節の花の展示です」


 うんうん、学園祭だからと言って無理せず。部の強みを理解している。


 私が関心していると。


 うん?


 揺れる、小恋さんの大きな胸が目に止まる。やはり、攻略すべきはこの様な女子だ。そんな事を考えていると。


「歴代の園芸部の部長の中でもかなりモテそうな女子だな」


 友美が的確なことを言う。セーラー服の幽霊に褒められてもうれしくは無いだろうが。小恋さんの高感度の高さを改めて感じる。


「いえ、私は花を育てるだけで幸せです」


 ああああ、清楚だ、まるで夏のアサガオの様に清楚だ。こんな、隠れた美人に会えるからこの生徒会の仕事は辞められない。


 一年生の時に無理して上位カーストに貼り付いていたかいがある。


 さて、仕事は終わった。


 私が小恋さんとお別れするのが寂しく感じていると。


「我、生徒会に貢献するならば龍々祭の審査を合格にしてやる」


 は?また、この幽霊生徒会長は何を言う。


「は、はい、私にできることであれば」

「話しは簡単、バニーガール姿のコレクション画像に追加したいだけだ」

「わかりました、喜んでバニーガール姿に成ります」


 この幽霊生徒会長は、また、ラブコメ的な展開にするなー、と、思うのであった。


 そして、小恋さんを生徒会室に招きいれると。コバルトブルーのバニーガールの衣装が用意さされていた。


「男子は外に出るのだ」


 ワンルームの生徒会室から私は追い出されてしばし待つ。


「もういいぞ」


 その言葉を受けて私は生徒会室に入る。そこに居たのはコバルトブルーのバニーガール姿の小恋さんであった。


 き、綺麗だ……。


 私が見惚れていると、友美が撮影会を始める。しかし、小恋さんのバニーガール姿を私的なSNSにアップするのだ。友美は目立ちたいだけと言っているが、最近はお金目当てと言われても仕方がない。


「友美生徒会長、純粋に目立ちたいだけでもイチ生徒を使うのは問題なのでは?」

「大丈夫だ、私のバニーガール同盟にしか公開していない」


 どんな同盟だよと心の中で突っ込むがここは黙っておこう。その後、撮影会が終わると小恋さんにようかんを渡していた。


 酸法堂のようかんは地元では有名な高級お菓子だ。それを渡されて小恋さんは喜んで帰って行った。


 小恋さん綺麗だったな、もう一度来てくれないかな……。


 そんな事を思いながら日は暮れて行った。


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