幕間Ⅰ 本当のこと

ああ、君は変わってしまったんだね。

一目見て、そう感じた。

私が好きになった君はまだいるけれど、それと別の君がいるようで。


降り注ぐ、冷たい言葉。

そんな言葉、君から聞くことになるなんて、思いもしなかった。


確かに君は、不愛想で、他人に興味がなく、クラスのみんなにも冷たかったね。


でも。

それでも君は、私の前では優しくしてくれたから。


どっちが本物?

今の君?それとも昔の君?


もしも、もしもの話だけどね。


私が好きだと伝えたら、君はどうこたえるのかな。

前の君が好きだと言ったら、戻ってくれる?


そう聞いても、君はきっと、困ったように笑うはず。


だからね、一つだけ教えてほしいの。



――ねえ、何があったの?

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る