三章 獣人族の国

三章 獣人族の国(1)

 この世界に生きる形ある生類は、人、獣、魔物の三つに分類できる。


 このうち魔物は、どのように誕生したのかは明らかになっていない。一説では、最初はアメーバのような生き物で、これが虫や植物のような姿に変化して魔物と呼ばれるようになったという。


 獣は魔獣や家畜のこと。魔獣の祖は形ある最初の生命とされる竜で、そこからさまざまな姿に進化していった。魚や鳥も祖は竜とされ、これに含まれる。いっぽう家畜は、人によって魔獣が家畜化した動物たちで、犬や猫、馬、羊、牛、豚、鶏などをいう。


 そして人は、原初の神によって土から生み出されたという巨人族と人間族とドワーフ、精霊を祖とするエルフ、魔獣や魔物から人型に進化した魔族、そして魔族の一派である獣魔族が人間族と交わって誕生した獣人族のことをいった。

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