Vol.2 青いビニール傘

青い色のビニール傘を買ったんだ 雨が降りそうだから

公園前のコンビニで 一本500円


ほぉら やっぱり降ってきた

どうして青色にしたと思う?

見上げた空が灰色をしていたら

ぼくは 君を待つことに 耐えられなくなりそうなんだ

でも 分かっているよ

君がスケジュール表に 書くふりをしただけだったこと


青い色のビニール傘で見上げたら 晴れた日のように

キレイな空で ウキウキするよ


君が覚えているかもしれないなんて

期待しているわけじゃないよ

どうして君を待っているかって?

それは 待つと決めた僕の問題で 君の問題じゃないからさ

ただそれだけだよ

でも僕が決めた ということが 重要なんだ


青色の空から雨が落ちてくる ビニールの天井が受けとめてる

いくつもの雫が 落ちてくる


青いビニールの上に いくつもの雫が降り注いで

滝のように落ちていく

一緒じゃないと恐いってさ!

みんな いくじなしなんだ 一人じゃなんにも出来ない

みんなそんなもんさ

あいつは一人で落ちた 寂しいくせに 強がってる


all right

孤独に落ちていったあいつのために

傘を振りまわして 全部の雫を払ってやろう

手をつなぐ暇なんか無いぜ

みんな孤独な 一匹オオカミだ

盛大に飛ばされて 一人でどこかへ行っちゃえ


君なんか来なくていい

だってこれは 僕の問題だから

たった一人で落ちていっても ぜんぜん平気

それくらいの気合いは いつだって持っている

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